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鳥取JAZZ

2011年11月07日 月曜日 1:36 by "kazkondo"

今年から始まった鳥取JAZZというイベントに参加させていただきました。

いまや日本各地で開催される町をあげてのジャズストリート。多いのは週末に昼夜を通し町のいろいろな場所、広場やお店などでプロ、アマたくさんのバンドが演奏するというパターン。

ところがこの鳥取JAZZはまず期間がまる2週間と長く、演奏だけではなくクリニックやアート展、写真展など盛りだくさんです。

これを仕切っているのが長年お世話になっているPf菊池ひみこさん。

ひみこさんはばりばりにライブやスタジオで活躍されている超ベテランの素晴らしいピアニストですが、十数年前に旦那さんのギタリスト松本正嗣さんのご実家がある鳥取に活動の拠点を移され鳥取を中心に活動されています。70年代にはアフロヘアーでギンギンに弾いていました。かっちょよかったですよ。もちろんたくさんのレコードを出されています。松本さんもスタジオやシャープス&フラッツなどにも在籍していた素晴らしいギタリストです。

そのひみこさんが代表のジャズストリートですからもちろんご自身もたくさんの開場でプレイしなければならず、それをやりながらの裏方仕事、例えば弁当の手配から会場のことなど、本当に大変そうでした。

演奏は、1日目の4日は、ホールでのコンサート。いわばこの2週間の目玉イベント。「Tottori Swingin’ Session ~Jazz meets Drawing Art~」というタイトルで、菊池ひみこ(p),エリック・ミヤシロ(tp),近藤和彦(sax),松本正嗣(gt),斎藤誠(b),市原康(ds)というメンバーに、1曲だけ市原さんのトリオとして翌日演奏がある福田重男(p)さん、森泰人(b)さんも参加という豪華なメンバーに、演奏中に造形作家の徳持耕一郎さんが即興描写をしている絵をステージ後ろに映すというもの。この徳持耕一郎さんという方がほんとに素晴らしかった。今回は絵だけでしたが、作品にはその線で描いたものを鉄筋で立体にするのですが、ラインだけでできるのでまるで絵が空中にあるように見えるのです。言葉ではわかりにくいと思いますのでhttp://www.hal.ne.jp/saurs/で見てみてください。

写真は実際に演奏中に描いていただいたものです。このような絵を次々と描いていきます。

徳持さんにいろいろお話を伺ったのですが、演奏中に描くというのは音楽を聴いていてここだという瞬間がありそれを即興でざっくりと描くそうです。写真と同じような感覚なのでしょうか。それと、どこから描き始めるのですかと尋ねたのですがほぼ目もとからだそうで、人の特徴は目元にあるそうです。それと指にも特徴が出るとのこと。興味深いですね。ステージでは描いている手元をビデオカメラで撮りそれを後ろのスクリーンに映すので描いているムービーを見ているかのような不思議な感覚でした。

そして2日目の5日は、まずわらべ館という子供のための施設で「子どものためのジャズ・ワークショップ&コンサート」。昨日の菊池ひみこ6の演奏とひみこさんが指導している子どもたちの合唱団のコラボです。この子ども合唱団がまたすごい。指導者がひみこさんなだけに普通の歌は歌いません。まず”セサミストリートのテーマ”、まあこれは子どもらしい曲ですがもちろん全部英語です。そして驚いたのは”チュニジアの夜”。チャカ・カーン・バージョンをそのまま歌うんです。しかもこちらももちろん英語で。冒頭のルバートの部分は何人かの子のソロ。

リズム隊はベテランスタジオミュージシャンで間奏をエリックと僕で吹くのですから豪華ですよね。チャカ・カーン・バージョンということで例のパーカーのフェイマスブレイクをすごい久しぶりに吹きました(汗)。

そして最後はいろいろな楽器を持参して見に来ていた子どもたちが加わってのC Jam Blues。タンバリンやカスタネットでリズムで参加する子もいればリコーダーやピアニカでメロディーで参加する子もいて、これはいい経験になりますよね。トランペットやサックスで子どもたちが参加することはあっても、特別な楽器じゃない家にある身近な楽器でジャズの演奏に加わるわけですから。

その後場所を移して今度は楽器別のクリニック。20人近い方が集まってくださり熱心に聴講してくれました。皆さんの熱心ぶりに休憩もとらず2時間30分ぶっ続けで盛り上がりました。(盛り上がったと思っているのは僕だけかもしれません。。。)

そして市原康さんトリオが演奏しているアフターアワーズへ。ここはひみこさんの旦那さんの松本さんの経営するライブハウスで僕のカルテットでもレコ発ツアーの時に出演しました。それ以外にも何度も演奏しています。1階は「日の丸温泉」といって普通の銭湯のようですが天然温泉で源泉がとても熱いので湧かさずそのままのお湯だそう。めちゃ熱いんです。今回は入りませんでしたが以前入ったことがあります。正確にはこのお風呂屋さんがもともと松本さんの実家で十数年前にその2階にライブハウスを作り、それを機に松本さんとひみこさんは鳥取に活動拠点を移した、ということです。

アンコールで2曲参加させていただきました。スウェーデン在住のベースの森さん、素晴らしかったです。もちろん福田さん、市原さんもいつものように素晴らしかった。

このアフターアワーズは食べ物がめちゃ美味いのでいつも思わず食べすぎ飲みすぎしてしまいます。今回も2日間たーくさん飲ませていただきました。ご馳走さまでした。

今回はすれ違いでしたがNYで活躍しているジャズフォトグラファーの常盤武彦氏のフォト&トークセッションも行われていました。久々に会えるかもと思っていたけど会えなかったのが残念。

盛りだくさんの鳥取JAZZ、これから長く続いて欲しいです。頑張ってください。

ひみこさん、松本さん、実行委員のスタッフの皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。

そしてまた来年も喚ばれるといいなぁ。

エリック氏リクエスト超巨大特製ハンバーグと僕のリクエスト大盛りバケツ状態特製サラダで打ち上げです。最後はひみこさん、福田さんの3人で4時過ぎまで飲んでしまいました。。。

NNH

2011年11月01日 火曜日 2:08 by "kazkondo"

10月15日からNo Name Horsesのツアーが始まりました。

今回のお題は「ラプソディー・イン・ブルー」。でも新譜はベイシーやサドメルなどのカバー。

でもこれだけでは結局オリジナル曲がないことになってしまうので、1部はオリジナルとカバーを織り交ぜて、2部は30分以上のラプソディ1曲という構成。

ベイシーやサドメルのカバーといったってこのバンドが普通にやるわけはありません。カバーなのに基本はコンボの考え方なんです。まったく気を抜けません。

そしてラプソディーも題材はラプソディーですが小曽根さんの超オリジナル斬新なアレンジで聴いたことがないラプソディー。僕はアルトの他にフルートやピッコロも出て来るのですが、あの冒頭のクラリネット役じゃなくてよかったです。あれ毎回やると自命が縮まりますよ。でも毎回完璧にこなす岡崎正典くんはほんとうに素晴らしい。クラだけではなくもちろんテナーもここのところ音も内容も本当に素晴らしいです。

このバンド、毎回感じますが、小曽根さんはもちろんですが、全てのメンバーのソロが凄くて、自分が毎回それを聴けることがとてもラッキーだと思います。でもその分自分にもプレッシャーはかかるわけですが。

ツアーも残すところあと1本。最後まで気合い入れてガンバリマス!

 

在来線移動。ビッグバンドの移動は荷物や楽器が多くて大変なんです。

と、札幌から函館へ移動はプロペラ機。なんだかわくわくしますなぁ。

 

(左)そして夜は日々楽しい宴。でも移動が早いスタッフの皆さんとはあまり一緒に飲めません。なので一緒になると盛り上がるのです。この方々、こう見えても凄い人たちなんですよ。奥から照明の岡田さん、調律の曽我さん、音響の伊藤さん。この方々のお陰でコンサートができるわけです。本当に感謝しています。でも伊藤さん笑いすぎ。

(右)ステージではあんなに凄いプレイをするのに。。。tb片岡雄三氏とts岡崎正典氏、「先に帰りま〜す!」のポーズ。

葡萄棚の下

2011年11月01日 火曜日 1:15 by "kazkondo"

10月8、9日の2日間、立川の葡萄園の葡萄棚の下でBass上村信氏と演奏しました。

Art in Farmという活動をされている人たちからの依頼でした。

2日とも天気に恵まれ葡萄棚の上には月もありとても幻想的な空間での演奏で、たくさんの虫の声のとの共演も非日常的でとても楽しかったです。お越しくださったお客様は2日で約200人。ベースとサックスのデュオというマニアックな編成にもかかわらず、皆さん熱心に聴いていただけて本当に嬉しかったです。

せっかくのお客様のアンコールの声を司会者が強引に自分たちの話しをして断ち切ってしまい残念でした。お客様には申し訳なく思っています。しかも「CDが2500円とは高いけど記念に買ってあげて」などととびっくりするようなことを言われたこともとても残念な気持ち。せっかくお客様も我々演奏者も気持ちいい夜だったのに。

悪気はないのでしょうが人前で話す時には言葉やタイミングは重要ですよね。自分が気をつけようと思いました。

なんにせよいい演奏といいお客様で満足な夜でした。

 

 

災難

2011年11月01日 火曜日 0:39 by "kazkondo"

なんだか慌ただしい日々が続きブログを1ヶ月以上も空けてしまいました。

前回のブログ「熱帯」は実は新幹線の中で書いたものです。大阪に向かう新幹線、そうです、あの台風で11時間半も閉じ込められ結局大阪に行けなかった日です。

時間的には熱海で停車してる時に書いたようですね。

あの日は昼12:10の新幹線に乗り、まあ1、2時間くらい遅れても大阪には行けるだろうと軽い気持ちでした。で、まず熱海に着いて先で強風のため停車するとのこと。1時間くらい停車した後動き始めて三島に着いたら先が強風と停電でしばらく停車するとのこと。待つこと4時間、「この列車はこれから上りホームに入り東京行きのこだま号になります」というアナウンス。???ってことは大阪には行けないということ?その後ちょろちょろっと動き始めたと思ったら急に電気も消え停車。「停電区域に入っちゃいました〜」とのなんとも情けないアナウンス。そこから1時間くらい雨風の中停電したまま待ち、やっと動いて三島の上りホームに。「この列車はこれから東京行きこだま号になります。この先の運転は見合わせ、復旧のめどはたっていません」???じゃ東京にも戻れないってことか?そしてまた1、2時間経ちやっと動いて小田原へ。小田原からはやはり折り返して東京に戻る人がどっと乗り込んできてお盆のときのような混雑に。指定席は解除され全てが自由席になったので荷物や楽器をそのままにして外に買い物に行くこともできずただ待つのみ。そこからまた4、5時間。やっと動き始めついに新横浜まで帰ってきて次は品川。時間は夜10時半。0時までには家に帰れそうだと思ったのもつかの間、品川駅目前でまたもや停車。強風で飛んできたアルミの板か何かが車輪に挟まったとのことでだめ押しの1時間停車。結局東京駅に23:40着。ちょうど11時間半かけて三島に行って戻ってきました。

おかげで大阪でのライブには行けず、楽しみにしてくださっていたお客様には本当にご迷惑をおかけしました。

そしてそれから2週間後、大学で教えた後くたくたで帰ろうと夜9時に大雨の中車に。いつもテナーとアルトを持っていくので荷物も含めるとけっこうな量なんです。いつもは楽器を積んでそのまま鞄を持ったまま乗り込むのですが、大雨だったのでまず助手席に鞄を入れドアを閉め楽器を積んでさて乗り込もうとドアに手をかけた途端ドアロックがカシャっと。最近の車ってキーを持っていればリモコンで操作しなくてもドアハンドルに触るだけでロックが開いたり閉まったりするんです。おいおい、と思いもう一度ドアに触れてもなんとびくともしません。血の気が引きます。なわけないでしょ、って思っても作動しません。キーは助手席の鞄の中です。理由はわかりませんが、とにかく財布も何もかもが鞄の中で車は開きません。救いは携帯だけ持っていました。でもこれまた電池はほとんど残ってなくてどこかに1回電話したら多分終わりの状況。普通はJAFを呼びますが最近のそういう電気制御されてる車の鍵がJAFで開くとは限りません。いろいろ考えた末、家にいる奥さんに電話をして家から電車でスペアーキーを持ってきてもらえるようお願いしました。大雨のなか1時間半。寒かった。。。小銭もないので温かいものも買えずにただじっと待つのみ。

まあ11時間半の缶詰にくらべれば1時間半なんてあっという間でしたが。

なんともついてないことが続きました。