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おめでとうございます!

2017年01月01日 日曜日 4:30 by "kazkondo"

明けましておめでとうございます。

大切な音楽仲間、スタッフの皆さん、家族、そしていつも応援してくださる皆さまのおかげで、また新たな年を迎えることができました。感謝の気持をいつも忘れず、今年もひとつひとつ心を込めて精一杯演奏してこうと思います。

皆さまにとって素晴しい年になりますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2017.1.1
近藤和彦

 

Merry Christmas!

2016年12月09日 金曜日 1:41 by "kazkondo"

12/8 オーチャードホールで小曽根真(p)No Name Horses with Gary Burton (vib)コンサート、終了しました。
今回は小曽根さんのオーチャードホールでのクリスマスコンサートの10周年記念。まずは小曽根さん、10周年おめでとうございます。
そのうちNNHは5回出演させていただいたようです。当初10回が節目のクリスマスコンサートだったらしいのですが来年も小曽根さんのコンサートは決定したらしいです!NNHでもまた出演させていただけるといいなぁ。

それにしてもゲイリーさん、本当に素晴らしかった。タイム、フレーズ、音色、もう一音一音全てが完璧!小曽根さんが長年尊敬されている意味が少しわかったような気がします。今まで客席からゲイリーさんを聴いた事は何度かありましたが、同じステージで同じ曲をご一緒してはじめてわかる事が沢山ありました。やはりジャズは体験する事が一番勉強になりますね。この機会をいただけた小曽根さんに心から感謝します。

NNHは年に3,4回くらいしか演奏がありません。だからこそ久しぶりに聴くメンバーひとりひとりの演奏がしっかりレベルアップしているのがわかりとても刺激を受けます。というか焦りを感じます…もちろん沢山の演奏の機会がある事を望みますが、毎回小曽根さんをはじめメンバーみんなからの刺激、そして自分への宿題をもらい、それを次の機会までに少しでも前に進めるよう精進する時間だと思っています。
今回は奥村晶ちゃんのソロが素晴らしかった。あの瞬間でバンドに火がつきました。後半の信之介くんのドラムソロも凄かった!いやみんなほんと凄かった!でも一番はなんといってもエリックサンタ!写真が無いのが残念です。世界のエリックさん自らのあのパフォーマンス、お客様を幸せにさせるあのエネルギーと愛は本当に凄い!素晴らしいクリスマスプレゼントをいただきました!

NNHの生みの親でもあるペコ(海老澤 君子)さん、そしてNNHの大切なファリミーでもあり長年の仲間のソルト(塩谷 哲)の出演も嬉しかった!

これでまたNNHは暫くお休みですが、次回の演奏はまたきっとレベルアップしていることでしょう。自分もみんなについていけるようまた頑張ります。
メンバーの皆さん、素晴らしい機会を与えてくださる小曽根さん、演出と愛でしっかり支えてくださる三鈴さん、プロフェショナル中のプロフェッショナルな仕事のスタッフの皆さん、日々支えてくれている家族、そして応援してくださる全てのお客様に、心から感謝いたします。
Merry Christmas!

LA!!!

2016年10月15日 土曜日 2:36 by "kazkondo"

10月12日、ロサンゼルスでのひとつ目のギグはHoson Houseという普通の家のリビングのような場所でした。リラックスした雰囲気の中、とても楽しく演奏できました。
リーダーの関根さんとは以前日本で2回演奏した事がありました。ほぼオリジナルですがどの曲もストーリー性が強く、演奏者には構成やメロディーラインはとても難しいですが、それが全体では不思議なほど自然で、とてもやりがいのある楽曲ばかりです。僕はアルトとソプラノ、フルートの他にピッコロを使うのですが、コンボでピッコロを使うのはとても難しいですね。。。
ベーシストのEdwinは渡辺貞夫さんのビッグバンドでご一緒していて、最初に会った時からなぜか仲良しになったのですが、ここで一緒になるとは何かとても縁を感じます。プレイも素晴らしいですが人柄が本当に素晴らしい。ギターとウードのDemitris、ドラムのChrisとははじめましてですが、さすがのプレイ!特にウードはいち音で場の空気を一気に変えてしまいます!
このバンド、日本に紹介できたらいいなぁ。いつか日本でも演奏できるのを強く希望します。
さて、今日は2つ目の演奏。Los Angels County Museum of Artという大きな美術館のエントランスでの演奏です。沢山のお客様が来るそうですしラジオ収録もありますし、夜の野外での演奏で持ち替え楽器が多いというのはかなりプレッシャーなのですが、楽しんで演奏してきたいと思います。

10月14日、今回のLAでのメインイベントだったのはLos Angels County Museum of ArtでのJazz AT LACMAというステージ。大きな美術館のメインエントランスでの3月〜11月の間の毎金曜日に行われるフリーコンサート。とはいえ限られた人しか出られない大変意義のあるコンサートらしいです。ウェイン・ショーターやケニー・バレルのような超有名な人も出るイベントで、先々週はピーターアースキンやボブシェパードでした。
エントランスゆえに野外ステージ。スタートの6時頃はかなり寒い。持ち替え楽器が多いとかなり大変なのです…吹いてない楽器はキンキンに冷えるは、タンポはくっつくは…ステージも微妙にずっと揺れているし、風も強いし。なかなか大変な状況でした。
リーダーでピアノの関根弘江さん、ギター&ウードのデミトリス、ベースのエドウィン、ドラムのクリス、それぞれみな本当に素晴らしい!ちゃんと自分の言葉で演奏している、だから音楽が太いのです。当たり前のことなのですが… なんちゃってではなく一人一人が音楽と向き合いそれを共演者、そしてオーディエンスと分かち合う。ジャズはこうでなきゃね! 楽しかった〜〜!
沢山のお客様がそれぞれ勝手に楽しんでいる。踊る人、お酒を飲みながら楽しむ人、歩き回る人、真剣に聴く人、アメリカの野外コンサートはこれだから楽しいのです。そして最後はスタンディングオベーション!
そしてなんと、3年前から拠点をLAに移し活躍する作曲家の瀬川 英史さんと同じ作曲家の奥さまのゆみさん、同じく活動の拠点をLAに移された私のCDでもやっていただいたピアノ調律師のYoshie Fukuma Mayさんが聴きに来てくださいました!めちゃ嬉しかったです!そして瀬川さんのお知り合いで日本から1年間LAに来ているピアニストの阿部 瑠美さんも来てくださいました。瀬川さんご夫妻には翌日も一緒に食事に連れて行っていただきLAのレコーディング仕事の状況など貴重なお話しをたくさん聞かせていただきました。
今回のロサンゼルスでの演奏はもちろんピアノの関根弘江さんとその旦那さまの正和さんのおかげで実現されましたが、その他にも沢山の方とのご縁を感じる事ができました。
この大きな経験を今後の活動の糧としてまた新たな気持ちで前に進んでいきたいと思います
また必ずLAにもどって来ます!

 

大路さん。。。

2016年10月12日 水曜日 2:04 by "kazkondo"

ついに来て欲しくない時が来てしまいました。
20代の頃とあるコンサートのリハーサルのあと、「キミとはこの先、たぶんたくさんの現場で一緒になるだろうな。だからもっと頑張れ。」と言われました。言われた通り、本当にたくさんのステージ、レコーディングでご一緒させていただきました。熱帯Jazz楽団、エリックさんのEM Bandや様々なオールスターバンド、守屋純子オケ、No Name Horses、菊池ひみこさんのBeamやBig Band、内堀勝BigBand、僕がサックスセクションの人選をさせていただいたPhil Woods BigBandや龝吉敏子Japanese Big Band、他にも沢山すぎて、、、、僕にとっては明らかですがもしかしたら大路さんにとっても、管楽器としては一番多い共演者だったかもしれません。
僕が悩んだり迷ったりしている時もなんとなく察してヒントになるような一言を言っていただいたり、一時は家がわりと近くだったので仕事に関係なく急に二人で飲みに行ったり。。。
いつもどんなときもよく聴いてくれていました。そしていつでも応援していただきました。
出会えたことを心から感謝しています。
無念な気持も痛いほどわかります。でも、これであの痛みや辛さからやっと解放されたのですね。病院で見た辛い表情からいつも通りの笑顔に変わり、やっと吹きたかったサックスが自由に吹ける。自由に飛び回る鳥のように。
この先僕が吹く時は必ず、優しい眼差しの中の一瞬のあの鋭い眼光をどこかに感じることになるでしょう。
それにしても、なぁ。。。大路さん、まだダメですよ。。。

小曽根さんとDuo!

2016年03月24日 木曜日 3:26 by "kazkondo"

3月20日の神奈川県立音楽堂での小曽根真さんとのコンサート、本当に充実した時間でした。

ホールは年月は感じますが、スタッフの皆さんが長年愛情を注がれていることを感じる素晴らしい空間、その空気感だけで、あぁいいホールだなぁと思いましたが、案の定素晴らしい響き。そして昨年新しくされたピアノもとてもいい音で、そのいいピアノを世界の小曽根さんが弾くのを背にしているのですから、これほど贅沢な事はありません。いわば超特等席で小曽根さんのピアノを聴けるのです。聴けるというより身体で浴びる、という方がいい状態でした。

小曽根さんとホールのコンサートでDuoをやらせていただくのは2013年の水戸以来、3年ぶり。3年経って自分が少しは変わっただろうか、などというつまらない邪念があるとどうせろくなことにはならないと思い、今その時に自分ができる小曽根さんとの音楽での会話を楽しむことだけを考えて望みました。力が入った演奏というのは上手くいったと思っても結局は自分の満足感だけで聞いてるかたの心に届くものではないんじゃないか、と感じるようになり、できるだけリラックスして、そしてその瞬間の音楽を集中して聴きそれに応じる、決めてかかったり無理矢理何かを証明するような演奏をできるだけしないようにと心がけるようになりました。

1部は小曽根さんのソロで、Times like these, Spring is here, Prelude Op.28-4 – Insensatez, Lullaby for Rabbit, No Siesta 。中でも圧巻は「独りNoSiesta」!ビッグバンドでみんな血まみれになって演奏する曲を独りでやって、ビッグバンドでやるのと同じくらい、いやそれ以上に聴いてる側を興奮させる、いやはや素晴らしかった!そんなのやられた後に登場しにくいですよ…

2部は1曲目から参加させていただきました。いつものように(!?)僕は客席から吹きながらの登場でまずは小曽根さんのBouncing In My New Shoes。CDではクリスチャンマクブライドとジェフワッツの超重量級トリオで演奏していますが、実際にやってみると小曽根さんを含めあの人たちの凄さを再認識しました。一曲目からめちゃくちゃ楽しく自由な展開。僕は何度も脱線転覆しましたが小曽根さんがうまいことまるで転覆してないようにフォローしてくださるので安心です。(^_^)/楽しくてしょうがないのです。
2曲目はこれまた小曽根さんのSol Azteca。CDではゲイリーバートンさんと演奏してるラテン系な曲で、聴いてると楽しいのですがやってみると難しい…譜面をいただいたのは4日前でしたが前日、前々日は全く練習する時間がありませんでしたので焦りました。ラテンだと前のめりになってしまう自分の癖を小曽根さんのピアノが襟を捕まえてくれてなんとか完走!
3曲目は僕が今回のために書いた、飼ってる犬を題材にしたLittle Pale Brownieという新曲。前回のデュオの時もそうでしたが、オリジナルを書いていくと、ここのコードはこんなのやこんなのの方がサウンドが広がるよ、とかこういう場合はこうしたらとか、このメロディーのこの音はこうするほうが生きる、とか、もうめちゃくちゃ勉強になるのです。授業受けてるみたい。こんな授業を毎週受けられたらどんなにいいだろうと痛感しました。国立音大の学生さんが本当に羨ましい…そして自分で書いておいてソロがちょっと面倒なチェンジで自分があたふたしてるのに、小曽根さんのソロの素晴らしさと言ったら。
4曲目は3年前のデュオの時に小曽根さんが書き下ろした、まだタイトルも決まってなく、レコーディングもされていないソプラノサックスを使ったバラード。この曲がいいんです。切なさと怪しさと安堵感が入り交じる、素晴らしい曲です。でもソプラノでの繊細なバラードはピッチのコントロールがとても難しいのでとても気を遣うのですが、ホールとピアノの響きに助けられてとても気持ちよかったです。
で、最後の曲、かと思いきや、「ちょっとここで予定になかったけどサックスソロやって」という無茶振り。出ました、小曽根流サプライズ。。。バラードの後でしたがLush Lifeをテーマだけ吹いたら、なんだ短いよ、もっとやって、とダメ出し。こういうのは聞き足りないくらいがいいのです。フフフ。。。(^-^)
そして本編最後は小曽根さんのPopcorn Explosion。前にクインテットやセクステットでもやったことがあったのですが、デュオだともう全て自由。途中は何やってるのかわからないほどの自由さ。終われてよかったです…
そしてアンコールは、なんとボーカルのペコさんこと、伊藤君子さんが聴きにいらしていて、急遽ステージに上がっていただいてWhat A Wonderful Worldを津軽弁で。これがもの凄かった!たぶん本日1番の満塁ホームラン。これを聴けたことは本当に幸せでした。涙出そうになるのを我慢するのが大変でした。ペコさんの歌は真横で聴いていると地面にしっかり着いた足元からぐわ〜っと湧き上がるような声で、身体を全て使って響かせているのがわかります。これ、楽器もぜったい同じです。小さな声でもグッとエネルギーが入っている。どんな場面でどんな音量でもちゃんとお腹の圧力がかかっている、同じなんですよね。本当に素晴らしかったです。ペコさん、ありがとうございました‼︎

他にもボディ&ソウルのママや55レコードの五野さん、会えなかったけどベースの佐藤慎一くんなども来てくださいました。
慎ちゃんからは終わったあととても嬉しいメッセージをいただき、長く一緒に演奏している仲間がこうして聴きにきてくれそして嬉しい言葉をかけてくれることに、自分はとても幸せだと改め思いました。

ペコさん、京子ママ、五野さん、慎ちゃん、そして聴きに来てくださった本当にたくさんのお客様に心から感謝いたします。そして素晴らしい会館のスタッフの皆様、ゆりこさん、小曽根さんのお母様、はなちゃん、小倉さん、妻と福岡から聴きに来てくださった妻のお母様、そしてこの大きな素晴らしいチャンスをくださりまた今回も沢山の事を音楽を通して教えてくださった小曽根さん、本当にありがとうございました。
またやりたいなぁ。
でもそれまでに課題は沢山あります。またのチャンスを目標に気持ちも新たに頑張ります。

写真はほとんど撮れなかったのですが、本番3分前に演奏する曲を考える世界のマーちゃんとそれを冷ややか催促する小倉商会代表。来てくださったペコさん、京子ママ、そして怪しい姿で打上げに向かう小曽根ママさん!

明けました!

2016年01月01日 金曜日 4:28 by "kazkondo"

新年明けましておめでとうございます。

年末は28日で早々と仕事納めだったので3日間大掃除と練習をして家族とゆっくり新年を迎え、昨年引っ越しをしましたので新たなそして長く住むであろう地元の大きな神社に早速初詣に行ってまいりました。

今年もひとつひとつの音を大切に演奏すること、そして聴いてくださる方の心が少しだけでも潤うような演奏ができることを目指して、信じる道をじっくり歩いていきたいと思います。

皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年1月1日             近藤和彦

MOZARTxGERSHWIN

2015年12月28日 月曜日 3:26 by "kazkondo"

NoNameHorsesの今年のツアー「Symphonic Jazz MOZARTxGERSHWIN」
が先日のオーチャードホールでの公演で全て終りました。

まずは、コンサートにお越しくださった沢山のお客様に心から感謝いたします。
そして小曽根さん、三鈴さん、メンバーのみんな、ツアースタッフの皆さん、メンバーやスタッフを支えるご家族の皆さん、ホールや物販、制作のスタッフの皆さん、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。今回もとても内容の濃い凄い公演でした。
そして今回のスペシャルなプレゼント、ジョセフ・アレッシさんとの共演。トロンボーン界では世界最高峰、神と崇められる方ですが、不勉強で大変お恥ずかしいことですが、我々サックス陣はその凄さを知りませんでした。
もちろんリハーサルでその一音を聴いた瞬間にその凄さの意味がよくわかりました。本当にいい音。いい音というのはこういうことかと思い知らされました。
そして本番でのアレッシさんのプレイを聴いて、シンプルな事の大切さを改めて痛感しました。とにかくいい音でいいタイムで吹くことに勝るものはない。シンプルな事に勝るものはない、と。そのシンプルな事の裏側にはとてつもない努力と謙虚なそして熱い熱い音楽への想いがあることも。世界で活躍する超一流の方とご一緒すると必ず感じる人間性の素晴らしいさ、というか謙虚さは、アレッシさんにもどんな時にも感じました。
シンプルな事で周りを一瞬にして感動させられるというのは本当に凄い事です。
目指す先の方向はやはり間違えてはいないと確信しました。まぁ方向はあっていても全然前には進めていないのですが…

こういう機会を作っていただけて、そしてそこに参加させていただけたことを今回も小曽根さんに心から感謝いたします。
そして、その素晴らしい体験を自分の大切な家族に見てもらえ、分かちあえることは本当に幸せな事だと思います。
これからも前を向いて歩きます。

さてお馬さんたちの次の目標物はなんなのでしょうか?
ワクワク楽しみです!

なんだか今回はツアー中写真をぜんぜん撮らなかったので、折れ曲がったオーチャードのパンフと、リハの途中ステージで和むあっちゃんとマサノリ、そして特大ジョッキでピロピロ飲みする純子ネーサンの写真載せてみます。

 

Paquito D’Rivera

2014年10月06日 月曜日 23:30 by "kazkondo"

BlueNoteにPaquito D’Rivera氏を聴きにいった。若い頃ちょこっとだけ聴いた時期があったが、思うところあってずっと避けてきた。もちろんたまたま耳にすることも氏の曲を演奏するのに資料として聴くこともあったが、CDを買ったりする事はここ20年以上なかったし、生演奏を聴きに行ったのも旧店舗のBNの頃、1990年頃だったかなぁ、まぁこれも25年くらい前のこと、いや2006年のNYのIAJEでオーケストラとモーツァルトをやったのを聴いたことがあったか。僕はどちらかというと氏のクラリネットが好きだった。
自分が50歳を過ぎ、いろいろな事を整理したり自分の進もうとする方向がだんだんと見え始め、周りからの評価や意見にあまり翻弄されることなく冷静に耳を傾けることが徐々に出来はじめたような気がする今、なんとなく肩の荷物が少し軽くなってしがらみやら嫉妬心なんかが前よりも楽になったと感じられる今、改めて氏を聴いてみたくなったのである。しかもグリグリのラテンジャズではなくブラジルのトリオと一緒だというのも魅力的だった。
直前に、もしかしたら、と思って小曽根さんに連絡をしてみたらちょうど行くところだということで、ご一緒させていただいた。
いやはや、さすがの演奏だった。音楽も人間もとても明るいのだが、常に品がある。自分の聞き方が変わったのかパキートさんがお年を召されたのか、本当は昔からそうだったのか、、、とにかく今は品を感じる。アルトに関しては自分の嗜好もあるので全てに憧れるというわけではなかったが、それでも音楽としてのテクニックもフレーズも歌も本当に素晴しい。クラリネットはもう見事というほかはない。いや、クラリネットは心から感動した。明るさとその奥に聞こえる切なさ。心に沁みわたった。
アンコールで来られていた貞夫さんを紹介され、そしてサプライズで小曽根さんを引っ張ってステージへ。引っ張っていかれる時にパキートさんが小曽根さんに伝えた曲ではないモーツァルトが始まった。いや〜、本当に素晴しかった!
お二人の音楽に対する深さと楽しさと余裕とユーモア、そしてその奥にある今まで積み上げて来られたそれぞれの努力と経験、ほんとに素晴しい演奏だった。思わず熱いものがこみ上げてきた。小曽根さんは若い頃パキートさんのバンドで働いていた事があるそうだが、やはり大きな影響を受けたに違いない。常に聴いている方全てを楽しませ満足させることを大切にされている小曽根さんの演奏の原点はもしかしたらパキートさんの影響が大きいのかもしれない、とお二人の演奏を聴きながら感じた。
聴きに行って本当によかった!

小曽根6@Body&Soul

2014年10月02日 木曜日 23:59 by "kazkondo"

私のホームグラウンドでもあるBody&Soulで、お店の40周年、そして改装オープン記念として小曽根真さん3daysの2夜目、セクステットで演奏をしました。

昨年下丸子で僕のセクステットをやらせていただきとても充実した演奏でぜひまた同じメンバーでと思っていたところに、NHKFMのセッション2014への出演依頼を受けたのですが、ピアノの片倉真由子さんがなかなかスケジュールが合わなく、せっかくゴールデンウイークなので何かスペシャルな事ができないかと、超多忙の小曽根さんにダメもとでお願いしたところ快諾していただきました。普段の小曽根さんご自身のお仕事の条件など、本当に無理を聞いていただきました。フィーチャリングするとはいえあの小曽根さんをサイドでお願いするというのは物凄いプレッシャーでした。

その時のバンドのサウンドを小曽根さんがとても気に入ってくださり、またやりたいね、というお言葉通り、昨夜それが実現しました。ボディで3daysやる1日をあのバンドでやらないか?という大変光栄なお言葉をいただきました。
しかし、前日になっても小曽根さんから連絡が無く、曲はどうしたらいいのか、前回は自分がリーダーでしたから全て自分で譜面を書いて準備しましたが、今回は小曽根さんがリーダーです。一応前回やった曲に何曲か書き増やして当日リハへ。
なんと2曲!小曽根さんは譜面を書いてくださいました。一曲は一昨年小曽根さんとDuoのコンサートを水戸でやらせていただいた時に小曽根さんが書き下ろしてくださったソプラノ用のバラードで、ぜひまた演奏したいですという僕のリクエストを憶えていてくださり、それを昨日のために朝3管用にアレンジしてくださったのです。そしてもう一曲は小曽根さんがクリスチャンマクブライド、ジェフワッツという超重量級のトリオのために書かれたTake the “TAIN” Trainという、ものすごい難しい曲…まさかこの曲を持ってくるとは思いもしませんでした^_^;

1st Setは、Chick’s Tune、Caravan、Sweet & Pungent、新曲のバラード、Tain TrainにアンコールでMoanin’
2nd Setは、Popcorn Explosion、Caravan、The Sixteenth Night、Chick’s Tune、新曲バラード、Tain Train、 アンコールは応援に駆けつけてくださった伊藤君子さん、安カ川大樹くん、Tokuちゃん、国立音大で小曽根さんが教えているフルートの片山くんが参加してJust In Time、そしてチャリートさんの参加でSunny、最後はレギュラーメンバーでBody & Soul、という3曲の豪華なアンコール。
1stからもちろんスゴい演奏でしたが2nd Setに入るとついに小曽根さんのエンジンが全開、それはもう壮絶な演奏でした。そのエネルギーに感化されてみんな凄い演奏でした。特に大坂くんと小曽根さんのやり取りはこれぞ世界レベル!NNHで先月は約1ヶ月、小曽根さんの演奏をステージの上で聴いてきましたが、昨日の演奏はなんだか凄すぎて恐ろしい、目眩がするほどでした。別な星の生きものなんじゃないかと思ってしまうほど。実はあの方、ホルモン星人なんですが…
小曽根さんと一緒にステージに立つと常に沢山の事を学ぶことができますが、昨日も本当に沢山の大切な事を音、その場の音楽で教えていただきました。そして沢山の宿題もいただきました。

このような機会を与えてくださった京子ママ、小曽根さん、スタッフのみなさん、参加してくださった最も尊敬するサックスプレイヤーの山口真文さん、いつも一緒にやってくれている健吾、大坂くん、好朗、駆けつけてくださったペコさん、チャリートさん、Toku、安、柴亮、片山くん、そしてなにより演奏を聴きに来てくださった沢山のお客様、本当にありがとうございました!

因みに終演後は3時過ぎまで尽きない音楽談義で盛り上がりました。ママ、遅くまですみません…

またぜひ同じメンバーでやりたいです!出来ることならこのセットで旅に行きたいです!
それまでにまた宿題やらないと…ちゃんと練習しよっと。

*写真は全てBody&SoulのHP、ママのデイリーレポートから拝借いたしました。
こちらにもママの温かいレポートがあります。ぜひご覧ください。

http://www.bodyandsoul.co.jp/2014/10/2858

 

NNH@札幌

2014年09月10日 水曜日 0:08 by "kazkondo"

9月9日(火) NNH札幌公演、無事に終了しました。
沢山の皆様にお越しいただきました。ありがとうございました。
ネタばれで申し訳ありませんが、今回は途中でお客様から箱の中のボールをひとつ選んでいただき、そこに書いてある名前のホーンプレイヤーがワンホーンで一曲演奏する、というなんとも鬼のような無茶振りなコーナーが設けられています。曲も編成もその場で決めるという。。。っていうか昨日のリハーサルでそういうことやるよ、と発表され… そしてなんと僕が第一号でありがた〜く…当たりました。なんにも考えていませんでしたので、何か皆さんがご存知のスタンダードで綺麗なメロディーな曲を、と思ってとっさにテンダリーをカルテットで演奏しました。出来はどうだったのかわかりませんが、冷や汗ダラダラでした^_^;
ほんとに怖いバンマスです。終わってバンマスに、テンダリーとかってやりたくないスタンダードの中の一曲だよね、と言われました…そう言われてはまんまとその曲を選んでへへへのへとほくそ笑みましたけど(^.^)
ビッグバンド、しかもNNHのような一曲一曲緊張感溢れるホールコンサートの途中で、急に何かコンボでやるのは本当に緊張します。
これも有り難き経験。

NNH w/Christian Macbride BB

2014年09月07日 日曜日 0:13 by "kazkondo"

東京JAZZ2014でなんと我々NNHとあのChristian Macbride Big Bandとが同じステージで演奏するとう、とんでもない事が起きた。Christianのリードアルトは長年の友、Steve Wilson!!!
9月4日に行われた合同リハーサルはそれはそれは楽しかった。いやはやもの凄いスイングしてる。やはりホンモノ中のホンモノ!そして合同で演奏する曲を小曽根さんが徹夜で書いて来てくださった。これがまた素晴しい曲で素晴しいアレンジ。
そして 9月7日の当日、二つのバンドがステージに。壮観!そしてもう楽しくて仕方がない。
そしてこれまた超スペシャル、バンドを紹介し小曽根さんとクリスチャンを呼び入れる司会はなんと、ジャームス・ブラウンの司会を40年間やってきたダニー・レイ。興奮するJBにマントをかけるあの人だ!アメリカのショービジネスの臭いがプンプンするこれぞ本物!!! オフステージも常にスーツだし本番のスーツのかっこいいことといったら。
演奏はまずクリスチャンのバンド。めーちゃくちゃSWINGしてる。ソロも皆素晴しい!そして我々NNHは意表をついてラプソディーインブルー。メンバー内ではかなり疑問の声もあがっていたが終わってみるとなるほどと納得。普通にスイングの曲をやるよりも対照的で陰影というか緩急というか立体感というか。さすが小曽根さん。先の先まで考えてのラプソディーだったのか。そして合同の曲。これが本当に楽しかった!たぶん人生で今まで演奏して来た中でダントツ一番に楽しかった。スティーブのソロもこれまで聴いてきたスティーブのソロの中でもベストに入るのではというほど素晴しかった!
本当にいい経験になりました。
ぜひまた再演したい!絶対やりた〜い!

ご報告と心からのお礼

2014年08月31日 日曜日 12:13 by "kazkondo"

突然のご報告ですが、19年間在籍しました熱帯JAZZ楽団を、昨日8月30日の小平での公演を最後に、離れることになりました。

19年もの間、拙いながらもリードアルトとして大勢の皆さんの前で演奏させていただけたことは私の何よりの財産です。決して満足のいく演奏ができたとは言えませんしやり残したこともありますが、自分の音楽、そして自分の進むべき道を、今もう一度考えてみるべく、永年の居場所から離れることにしました。

リーダーの菅野さんを始め、メンバーの皆さん、マネージャーの峯島さん、音響、照明、舞台周りの大勢のスタッフの皆さん、レコード会社や制作関係の皆さん、そしてなにより、熱帯JAZZ楽団での私を応援してくださった全国の皆さん、長い間本当にありがとううございました。みなさまのお陰でこれからの人生では体験できないほど沢山の経験、勉強ができましたことを心よりお礼申し上げます。

 

熱帯JAZZ楽団は来年で20周年。一緒に20周年を迎えられなかったことは残念ですが、みなさまの変わらぬご声援、どうぞよろしくお願いいたします。私もこれからのバンドの益々の活躍をお祈りしています。

 

もちろん熱帯以外での音楽活動はこれまで通り、いえ、これまで以上に続けていきます。

今日からまた、気持ちも新たに、真っすぐに前を見据えて自分の信じる道を目指して歩いて行きたいと思います。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

2014年8月31日

近藤和彦

 

 

謹賀新年

2014年01月01日 水曜日 22:56 by "kazkondo"

明けましておめでとうございます。

年々正月を迎えるのが益々早く感じます。
この1年で自分がどう変わったのか、と毎年考えていましたが、最近はそれほど何も変わっていない気がして、それを考えて焦ることはもう辞めようかと今年は思っています。
焦ったところでたぶんいいことはないですね。隣の芝生が青く見えるくらいなものですから。

今年は私、50歳になります。
若い頃は自分がまさか50歳になるとは思ってもいませんでした。。。 でもこれが現実なんですね。今の自分が現実なんです。

焦らず怠けず、まっすぐ前を向いて日々精進していれば、いつかきっといい音が 出せるようになる、と今は信じて、今年も頑張ります。

皆さまが健やかで幸せな年になりますように。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2014年1月1日

 

近藤和彦

NNH 東北支援キャラバン

2013年07月15日 月曜日 1:02 by "kazkondo"

小曽根 真 No Name Horsesで東北復興支援キャラバンに行ってきました。

メンバー、スタッフ、ドライバー、総勢28名で、1日3カ所、2日間で6カ所を廻るというプロジェクト。
このプロジェクトに日産自動車さんが大きなお力添えをしてくださり、メンバー移動用の大型バス、そして楽器、機材などの運搬に大型トレーラーをご用意してくださいました。なんとNoNameHoreseのロゴ入りです。それだけではなく、なんとなんとこのトレーラーは荷台が開くとステージにもなるのです!というのも日産自動車の常務で日本を代表するカーデザイナーの中村史郎さんはジャズベーシストでもあり(その腕前は趣味の範囲を遥かに超えています。小曽根さんとDuoをやるほどですから。)小曽根さんとは大の仲良し。その中村さんのお力添えです。2日目からは中村さんもツアーに参加してくださいました。

7月4日、11:00に東京駅に集合し、いざバスで最初の目的地の岩手県大槌町に向けて出発。メンバー全員でバスでの長距離移動は初めてかもしれません。予定は9時間。この日はとりあえず移動だけなのでなんだか修学旅行のようなワクワク感。乗るや否やウイスキーを呑むテナー奏者やポッキーやら煎餅やらいろいろおやつを用意しているリーダーやら。それぞれのメンバーはいろんな現場で一緒になりますが、こうしてNNHとして集うのは年に数回あるかないか。皆とても楽しみにしているので話しは尽きません。(内容は決して書けるものではありませんが。。。)

途中何度か休憩をしながら、

予定より少し時間がかかり約10時間で大槌町の「さんずろ家」さんにて夕食。なんと贅沢な海の幸をお腹いっぱいいただきました。本当に美味しかったです。夜で外は真っ暗なのですが窓の外は海らしいです。さんずろ家さんのおかみさんがめちゃ面白くていきなり元気をもらいました。この海の幸を採っていただいた地元の方々、そしてそれをこうして料理して出してくださるお店の方々、皆さんきっとそれぞれ震災で大変な思いをされたんだろうと思いながらじっくりと感謝して頂きました。そしてここからNHK仙台放送局のクルーの方々が合流してドキュメント撮影が入ります。事務所からは事前に「撮影が入るため飲み過ぎないように!」との厳重注意を。


そしてホテルに向かう途中のコンビニの駐車場でついに初対面!みな思わず”おぉ〜”と感動の声。そうです、今回最も重要な役割を果たすことになるNNHトレーラーです!自分たちのバンド名が入ったトレーラーなんて!嬉しいですね。

移動の疲れをしっかり癒し、明日からの演奏のために皆すぐに休みました。こういうところも素晴らしいチームです。それぞれが自分の役割に責任を持っている証拠ですね。

7月5日<Stage1>大槌高等学校体育館

8時過ぎにホテルを出て最初の演奏を行う大槌高校へ。今回唯一の屋内演奏。そして唯一のリハーサルができる場所です。スタッフの皆さん、そして小曽根さん自ら機材をセッティング。久しぶりのNNH、1音目で、あぁここに戻ってきた、と実感する。やはりいいバンドです。

今回のスタッフさん、音響はもちろんNNHや小曽根さんの仕事では欠かすことの出来ない伊藤さん、そして同じく照明の岡田さん。でも野外や体育館で照明。。。ということでなんと岡田さんはPAや楽器の電源の確保をメインとされるようです。実はこのツアーの直前に小曽根さんとゲイリー・バートンさんのDuoのコンサートを観に行って岡田さんとお会いした時に開口一番「俺もキャラバン行きますよ。電源やりますから」と。その言葉と勢いにもの凄く感動しました。だって岡田さんといえば舞台照明ではとても有名な方ですし、たった今観た小曽根さんのコンサートでも照明がもの凄くて感動したところでしたから。そんな人が電源のためにツアーに参加してくださるなんて。その熱い想いに、やっぱりすごいチームだと。これはまたすごいことになると思いました。もちろん体育館や夕方の時間帯のコンサートのために照明機材も用意してくださいました。PAの伊藤さん、当初は最小限のマイク数かと思っていましたが、なんとほぼ全員分のマイク。しかも時間がないのでほとんどマイクチェックしないまま即本番、なのに一瞬にして素晴らしい音を作ってくださいました。これもやはり今までNNHをずっとやってきていただいたからできるのかもしれません。信頼関係ですね。こういうところで、演奏者だけではなくスタッフ全員でひとつのファミリーを作ってきた小曽根さんの力が実感できるのです。

そして小曽根さんの楽器は生のピアノを運ぶのはやはり移動時間やスペースのことなどを含め無理なのでヤマハの デジタルピアノを持ち込みました。デジタルなので調律不要、なのですが小曽根さんのチームにはやはり欠かせない調律の曽我さん。小曽根さんが普段全幅の信頼を寄せるすごい調律師さんですが、なんと曽我さんは今回はステージや音響の設営のスタッフです。
そして曽我さんと同じく普段は小曽根さんをはじめアーティストのケアをされているヤマハの樋口さんも細かい雑務から設営まで全てを助けるスタッフとしての参加。
そして小曽根さんのマネージメントの梶本音楽事務所の岡本さん、小倉さん、千田さん、我々バンドの細かいケアからもちろん小曽根さんのマネージメント、そしてステージ設営、陰アナ、弁当や食事の手配、ゴミ集め、ありとあらゆることをやっていただきました。そしてそれら全てのスタッフの全てのアシスタントとして国立音大を出たばかりの青地くんという若者が参加してくれました。

ここに挙げたスタッフの皆さんはそれぞれが事業主であったり、お務めであったり。今回のツアーにはそれぞれ有給休暇をとっての完全なボランティアでの参加なのです。プロ中のプロがボランティアとはいえ力を合わせるとこんなスゴいことになるんですね。そんなことを目の当たりにしたら僕ら演奏者にも大きな責任がかかります。
バンドとスタッフという垣根を全く越えたチームワークがここに来て 本当に威力を発揮します。
もちろんその中心には小曽根さんの存在があり、改めて小曽根さんの人を引きつける力のスゴさを感じます。

もうひとつ、我々の移動のための大型バスとトレーラーを運転してくださるドライバーさん4名。この方々には今回初めて会うのですが、やはりみなさん素晴らしい方たちで、優しいけど筋が通っていてプロフェッショナル。最初から4人ともバンドのTシャツを着てくださり、我々のチームにすーっと入ってきてくださいました。これまた素晴らしい出会いでした。

7月5日<Stage 2>大槌町赤浜

ここはひょっこりひょうたん島のモデルとなった蓬莱島があり町の防災無線で毎日流していたテーマソングの音源も震災で全て失ってしまい、その後小曽根さんが自らの演奏でその音源を提供しました。その音源は今でも毎日流れているそうです。そのひょうたん島をバックに演奏する予定でしたが、あいにくの雨。当初は雨天の場合近くの小学校で演奏する予定でしたが、やはりどうしても蓬莱島の前で演奏しましょうということになり、雨の中カッパを着てのステージ設営。あのNNHトレーラーの出番です。とはいえ予定ではピアノとドラム、ベースだけがトレーラーの上で演奏することに。トレーラーの前にとりあえずテントを設営したけれどホーン全員は入れないのでトランペット、トロンボーンはトレーラーの上になんとか乗りサックスはテントでということになりました。そこで何気なくドラム越しにひょうたん島の写真を撮ろうとしてみたら、あれ?なんだか結構スペースがある。これはもしかしたら少しずらせば、、、トランペットとトロンボーンが一列に並べばサックスも乗れるかもしれない、と思いつき、ドラムの信ちゃんにもう少し寄れるか相談して、エリックや英二郎に横に並んでも可能か相談し、そしてそのアイデアを小曽根さんに話し、じゃとりあえず急いでやってみようという判断で急遽作戦変更。なんと綺麗に全員トレーラーの上に乗れました!思いついてよかった!でも雨の中大変な苦労をされてせっかくテントをトレーラー前に設営していただいたのにすぐにまた取り除くことになり申し訳ない思いでした。そしてサウンドチェックも無しにそのまま本番の演奏です。これがなんともやりやすい!まるで狭いクラブで演奏してるような感じ。全員の音が近くに聞こえるのです。しかしマイクチェックもしていないのにいきなり演奏してそのバランスを瞬時に作ってしまう音響の伊藤さんは凄い!
雨の中たくさんのお客様にも集まっていただきました。集まっていただいた方の楽しそうなお顔を見れて本当に嬉しかったです。

 

7月5日<Stage 3>釜石市民体育館跡地

赤浜から約40分の移動で釜石へ。着くや否やすぐにステージ設営、そしてお客様の椅子列べなどの準備です。開演まで30分。自然と足手まといにならないようにメンバーも少しずつお手伝い。とはいえスタッフの皆さんの驚異的な手際の良さは凄いです。終演後30分でバラし梱包して全員で移動して30分で設営、を1日3回、2日間やるなんて、この人達じゃなきゃできません。
雨は生憎止みませんでしたが、全員トレーラーでの演奏が可能になったのでこれから先もすべてトレーラー上で演奏することになりました。
実はこの場所は仮設住宅の横で、いろいろな方が来て演奏したりするらしいのですが、現実にここで生活している方がいると思うと少し申し訳ないような気がしました。しかも時間帯は夕刻で仮設住宅のもそれぞれ電気が灯り生活感がダイレクトに伝わってきます。本当に一日も早くこの仮設住宅から普通の環境で生活できるようになることを心からお祈りします。そしてそのことを我々はいつもいつまでも忘れないようにしないといけません。

雨の中たくさんの方に集まっていただきました。ありがとうございました。

そして宿泊地の気仙沼に向けて出発。さすがに皆疲れて乗るや否や皆寝落ちしました。でも気持ちのいい寝落ちですね。

約90分で気仙沼ホテル観洋着。今日の夕食は焼き肉です。しかもホルモン!そう、リーダーが大好きなホルモンです。

そしてここから日産自動車の中村さんも合流しました。たくさん食べて飲んでそしてホテルで皆で温泉に浸かりました。ありがたい事ですね。NNHで温泉に来たのも初めてでした。これぞ裸の付き合いができました。今日は部屋は相部屋。僕はあっちゃん、正典と一緒でした。これもゆっくり枕越しに話ができて楽しかったです。隣は小曽根さん、三木くん、英二郎、というなんとも濃い部屋。ずいぶん遅くまで飲んでいたようですよ。はよ寝んかい!

7月6日<Stage 1>気仙沼お魚市場
気仙沼、僕は若い頃ドラマーのバイソン片山さんのバンドに参加していたことがあります。そのバイソンさんは気仙沼出身で、何度も気仙沼には連れて行っていただきました。ですからとても身近に感じていて土地勘も少しあったので、震災の時には一番ショックを受けた地域でした。震災の年の6月だったかな、もの凄く久しぶりにバイソンさんから気仙沼でのコンサートの仕事を頼まれていて久しぶりに訪れることをめちゃくちゃ楽しみにしていました。もちろんそのコンサートは中止でした。そんなこともあり、個人的に今回のキャラバンの中で一番楽しみにしていたのがこの気仙沼でした。
全日にホテルに着いた時にバイソンさんに電話はしてありましたが、演奏よりもずいぶん前にバイソンさんのお兄さんのBさんにも再会でき、そして気仙沼のヴァンガードというジャズ喫茶 のマスター昆野さんとも再会できました。友人のお母様や知り合い何人かとも再会できました。とても嬉しかった。無事で再会できたことに感謝しました。このステージは個人的に特別な想いで演奏させていただきました。まだまだ復興には時間がかかりそうですが、頑張っていただきたいです。もちろん他の地域も同じ想いです。

気仙沼からちょっと距離がある石巻へ。予定では1時間40分でしたが結局2時間くらいの移動でした。皆疲れも溜まってきてバスの中ではほぼ全員寝てしまいます。途中目が覚めるとTVで見た建物。バスで通りかかっただけですがこうして生で見るとやはりショックを受けます。南三陸は今回は演奏しませんでしたが、次回はぜひこちらにも訪れたいです。南三陸の志津川高校、震災の時に校庭にSOSを書いた映像が何度もTVに流れた学校です、そこで音楽の教師をやられている方が知り合いなのですが、今年2月に宮城でお会いできましたが、今回はお会いできず残念でした。

7月6日<Stage 2>石巻まちなか復興マルシェ

ここはフードコートや地元の特産物、土産物などのお店が集まっている場所で、そこにNNHのトレーラーがソロソロと入っていきました。こういう場所だと一段と凄い迫力です。土曜日の昼過ぎだということもあり沢山の方に集まっていただき演奏も盛り上がりました!そして昨夜からツアーに合流してくださった、今回のトレーラーと我々の乗る大型バスを提供してくださった日産自動車の常務でカーデザイナーの中村史郎さんもバンドのTシャツを着て1曲演奏に加わっていただきました。そのプレイは素晴らしくただ者ではない、と思っていろいろお話をうかがったら、若い時は有名な方々とライブをやっていたそうです。今でももちろんプレイしているそうですが、小曽根さんとDuoをやったりするほどの腕前なんです。(写真なくてすみません)

個人的には1曲目の途中でなんか楽器がおかしいと思ったらコルクが外れてしまいましたが、紙とマイクに着いていたビニールテープで応急処置をして事なきを得ました。

7月6日<Stage 3>多賀城跡あやめ園

今回のキャラバン最終ステージは多賀城のあやめ園のあやめ祭り。お祭りの特設ステージの前にトレーラーを横付けです。お祭りですからとても沢山の方が聴いてくださいました。子供達との合同演奏もありました。日産の中村さんも先ほどとは違う曲で参加してくださいました。最後のステージにふさわしい沢山の方の声援で全6ステージ終了しました。

演奏後、お祭り会場だけあって生ビールが。撤収するスタッフさんに失礼してお先に乾杯。そして2日間のステージとなったトレーラーが閉まります。撤収も終わり全員で乾杯。そして記念撮影。あとは仙台駅から新幹線で帰るだけです。トレーラーとバスは神奈川へ。お疲れさまです。

今回は本当にスタッフの皆さんが凄かったです。設営と撤収の繰り返し、本当にお疲れさまでした。

我々演奏者はとにかく各地で集まっていただいたお客様の笑顔と我々を温かく迎いいれてくださったお気持ちにたくさんのエネルギーをいただきました。本当は我々が演奏して元気をお伝えしなければならなかったのに逆に我々がたくさん元気をいただきました。
まだまだ復興には時間がかかるようですが、決して忘れる事無くできる事をできるかぎり続けていかなければならないと思いました。

改めて震災で犠牲となってしまった方々のご冥福と、一日も早く皆さんが普通の生活ができるような復興をお祈りします。

また必ず還ってきたいです!

メンバー、スタッフ含め、同じチーム、同じこのファミリーで、近い将来、また必ず東北へ 行きましょう!

 

Duo !

2013年03月12日 火曜日 1:24 by "kazkondo"

先日、小曽根真さんとDuoのコンサートをやってきました。

今まで、もちろんNNHではご一緒させていただいていますし、NNHツアー中に3回かな、1曲だけのDuoをやったり、僕が演奏している所に遊びに来てくださった時にご一緒したり、あ、僕のアルバムでも1曲Duoをやっていただきました、ってのはあったのですが、Duoだけで、しかもホールコンサートなんて、初めてのことでした。

今回のお題はお互い新曲を書いてそれをやろう、ということ。普段から曲を書くのがなかなか苦労する僕は、念のため(!?)に2曲書いていきました。1曲はわりとすぐ書いたのですがもう1曲は1度書いてから数日かけてあれこれ修正したりでなんだか時間がかかりました。

コンサートの前々日に2時間だけリハーサルをすることになったのですが、小曽根さんは30分の遅刻。なぜかというと曲を書くのを忘れていて午前中に思い出して急いで書いていて少し遅くなったとのこと。なんと、この曲がもの凄く素晴らしい!!!こんな凄い曲をサラサラっと書いてしまうなんて、小曽根さんから出てくるものは全てが素晴らしい音楽なんですね。

本番は1部が小曽根さんのソロで2部がDuo。僕の新曲2曲と小曽根さんの新曲1曲、スタンダードを2曲、アンコールにもスタンダードをと思っていたのですが急遽僕のアルバムで小曽根さんにDuoで演奏してもらった僕のバラードをやることになりました。

Duoの1曲目は僕の新曲でしたが、これがなかなか緊張しました。でもだんだんと小曽根さんの音も自分の音も、その場のその瞬間の音楽も聞くことができるようになって、最終的にはとても楽しかったです。今回の僕の目標は自分が楽しいと思える事、でしたのでそういう意味ではよかったと思っています。もちろん足りない事や出来ない事、失敗した事やミスも多々ありますが、でもそれらを全て含めて、楽しいと思えました。少しは小曽根さんと音楽で会話ができたような気がしました。

まあ、小曽根さんとDuoをやる時点で僕が今更カッコつけたり気負ったりしても無駄だという事がわかっていました。これは今までのおつき合いからわかっていることです。僕がどれくらい吹けてどれくらい吹けなくて、どれくらい音楽が分かっていてどれくらい分かっていないか、なんてもう十分にバレているからです。できないことをカッコつけて出来るふりをすることが一番やってはいけないことだと教えられてきたし、それがコミュニケーションできない原因になることもここ数年で理解しました。とにかく相手の音楽をよく聴いてそして自分もその中に入って行く。そこで出来るだけ会話をする。これしかやるべき事はありません。開き直る、とも言うのかもしれませんが。。。そしてこの会話、僕は小曽根さんとしていたように思っていたのですが、小曽根さんはお客様もそこにしっかり参加させるというベクトルなのかエネルギーなのか。そのために聴いてくださっているお客様も僕らの会話を楽しめるようなんです。これが小曽根さんのマジック、じゃなくて魔力?なんだろう、不思議な力なんです。

演奏後は小曽根さんからも楽しかったよと言っていただきとても嬉しかったです。そしてアドバイスも、言葉で頂いたことと、演奏を通して頂いたこととあり、また次へのエネルギーになりました。

そしてそれから10日ほど経った今日、とある事で連絡をとった際、今回書いた曲についてアドバイスをいただきました。言葉では気を使ってくださり表面上は軟らかいアドバイスですが、内容としてはまさにぐさっと痛い所を指摘されました。でも本当にその通りでまさに全てお見通しなんです。僕が普段曲を作る時にあるコンプレックスと自覚はしていないつもりだけど多分自分の中にあるよくないポイントをまさにグサリ!もちろんそれを解決するためのヒントもいただけました。

今回のDuoを経験して改めて小曽根さんの凄さを身を以て感じました。プレイはもちろんです。プレイだけではなく、とにかく何に対しても、例えば曲に対しても僕のプレイにも、最初から絶対にNoと言わないのです。結局2曲とも新曲をやっていただいたし、「ここのコードはこっちの方がいいけどコンちゃんにはこう聴こえてるのならこうしたらどう?」とか「こう転回したほうが物語になるんじゃないかな?」とか。本当はこの曲は人前では演奏できないよと思われたのかもしれませんが、とにかくやる、とにかく僕のことを尊重してくださるのです。その上で経験としてアドバイスをくださる。これが「会話」なのですね。

次にまた小曽根さんとDuoをやらせていただける機会がこの先あるかどうかわかりませんが、ぜひまたやってみたい。

本当に素晴らしい経験をさせていただきました。小曽根さん、Girl Talkの笹ノ間さん、スタッフの皆さま、ありがとうございました!

そしてお越しくださった沢山のお客様、本当にありがとうございました。

音楽鑑賞会

2013年02月21日 木曜日 3:13 by "kazkondo"

中村健吾、松本茜というトリオで3日間東北に行ってきました。
1日目は仙台の安田智彦さんが主催する仙台ジャズスクールでのLive。集客、ライブ前の牛タン、打ち上げの焼き肉、そして駅からの移動と、何から何まで今回も安田さんにお世話になりました。そしてスクールのスタッフのみなさん、なによりお越しくださったお客様、本当に感謝しています。ありがとうございました。とても温かな雰囲気でこちらも楽しく集中して演奏することができました。
2日目からは同じ宮城県ですが栗原市の中の小中学校の音楽鑑賞会でした。2日とも午前と午後に1校ずつ、計4校を訪れました。
今回のこの仕事を紹介してくださったのは、南三陸の志津川高校で音楽の先生をされている正木さんという方で、2010年に栗原市金成のけやきホールで僕のカルテットでコンサートをやらせていただいた時に大変お世話になった方なのですが、志津川高校といえば震災の後、校庭にSOSの文字を書いてTVで報道されたあの学校です。正木さんのお住まいも津波に流されたそうです。震災の後、何度かメールや電話を入れておいたのですが、しばらくたって連絡をいただきご本人に無事と現状などを報告していただきました。その後何度かメールや電話でお話したのですが、実際にお会いするのは震災後始めてだったので、顔を見た時にはとても嬉しかったです。「あのSOSのSの字、最初逆向きに書いちゃったんですよ。あはは。」なんて笑いながらさらっと話していましたが、当事者の方のもの凄い体験談ですよね。
学校の鑑賞会の演奏をやるといつも子供達から大きな力をもらうのですが、今回もどこの生徒さんたちも本当に真剣に聴いてくれて、また大きなエネルギーをもらうことができました。
今日最後に訪れた小学校は震災の時に校舎がかなりのダメージを受け職員室や校長室も教室も全て仮設の平屋で今年新校舎を建設するとのこと。やはり現地に行ってみると震災の被害を実感しますね。栗原市は3.11の震災で震度が一番高かったところですし、2008年にも同じくらい大きな地震があったのですが、家屋の倒壊はほとんどなかったようです。でも倒壊はしなくても今日の小学校のように使い物にならなくなった建物はきっといくつもあるのでしょう。
仙台の安田さんや南三陸の正木先生の話しを聞いて、報道されていない当時の状況をたくさん知ることができました。1日も早く細かな復旧を政府にちゃんとして欲しいです。
学校の仕事は夕方には終わってしまうので学校1日目夜は金成の延年閣という温泉に3人で行って命の洗濯をしてきました。一緒に風呂に浸かり(もちろん茜ちゃんは女湯です。。。)酒を酌み交わし仲間の大切さをひしひしと感じ、とてもいい時間を過ごしました。一緒にツアーに行ってくれた健吾、茜ちゃんに感謝です。ありがとう!そして栗原市教育委員会の三浦さんをはじめ、今回の公演に携わって頂いた皆さまに心から感謝します。ありがとうございました。
小学生が朝10時からめちゃ遅いテンポのどろっどろのBluesを聴いて何を感じたのだろうか。大丈夫だったかな?今頃変な夢見てなきゃいいけど。。。

いきいき

2013年02月14日 木曜日 0:39 by "kazkondo"

今年こそマメにここに書こうと思ったのにもう2月半ば。。。やはり無理にやろうとしても出来ないことは出来ないみたいですね。

今日は八丁堀にある「いきいき桜川」という、地域の60歳以上の方のコミュニティーセンターで、バレンタインジャズコンサートとして演奏しました。ドラムレストリオで、メンバーは秋田慎治(p)、中村健吾(b)という豪華さです。

そのコミュニティーセンターに登録している方だけが来れるということでスケジュールには出せませんでした。

沢山の方々にお越しいただきました。

事前にリクエストもいただき、僕は普段ほとんど演奏しないような曲を含め、全曲超有名スタンダードのみの演奏です。有名な曲ってメロディーを間違えられないので気を使いますね。

皆さん本当に熱心に聴いてくださりとても喜んでいただけたようで嬉しかったです。

ちょうど2、3日前に田舎に帰り両親、兄弟、その家族で、近くの温泉宿に泊まりに行き、久しぶりに家族全員に会うことができ、年老いた両親ともゆっくりと会うことができました。もうかなりの高齢のため週に何日かはデイケアにお世話になっているようで、月日の流れを身を以て実感しました。それもあってか、今日はなんだか自分の親に対して演奏しているような気持ちになりました。とはいっても今日はお元気な方ばかりでしたし僕の両親よりもお若い方ばかりだったのでしょう。

超有名スタンダードとはいえ、Star DustやMoanin’、Tenneessee Waltzといった曲目を言っただけでほとんどの皆さんが「あぁ〜」と反応してくれます。やはりジャズは昔はたくさんの人が耳にする音楽だったんですね。今の若者の前でこれらの曲を言っていったい何人の人が反応してくれるでしょう。まあそれが時代の移り変わりなのでしょうが。。。

いいものはジャンルを問わず残していきたいですね。

今日の我々の演奏で自分の若かりし日やある時の出来事なんかを思い出してもらえる方がいたらいいな、と思いました。

季立、Body&Soul

2013年01月07日 月曜日 3:25 by "kazkondo"

仕事始めは元旦の午前に済ましましたが、本格的なLive始めは、昨日5日銀座「季立」でした。昨年からやっている中村健吾(b),秋田慎治(p)とのトリオです。一応私がリーダーですが、3人だと誰がリーダーとかかあまり関係ないかもしれません。

このトリオは健吾くんが帰国してから定期的にずっとやっていたDuoをもう少し彩りをつけようと慎治くんを巻き込んだのですが、これが面白くて、今年はもう少しこのトリオをやる機会を増やそうと思っています。もちろん健吾くんとのDuoは別に続けるつもりです。
いろいろな組み合わせのDuoやTrioがありますが、BassとPianoとのTrioは聴いてる側もやる側もいろんな意味で安心できますよね。 コードレスの編成も好きなのですが、ボトムとコードがあるとやはり華やかさが出ます。

季立には毎回たくさんのお客様がお越しくださるのですが、昨夜は近くで演奏していたKazukoBabaさん(p)、佐山雅弘さん(p)、里見紀子さん(vln)、浜崎航くん(sax)、が遊びにきてくださいました。演奏を終えたミュージシャンが集まるお店というのは素晴らしいですね。なんだか今は無きNYのBradley’sを思い出しました。

 

そして新年Live2日目は、本日6日、私のホームグラウンドともいうべきBody&Soulで、守屋純子(p)6tet。岡崎好朗(tp), 駒野逸美(tb) ,中村健吾(b) ,Gene Jackson(ds)に私というメンバー。いつもは片岡雄三(tb)くんがやっていますが今回はめきめき頭角を現している若手のホープ駒野さんが参加してくれました。それぞれがスペシャリストですから演奏はもちろん充実していました。とても楽しかったです。

そして演奏後、Blue Noteで演奏していたJason Moran(p),Reuben Rogers(b),Eric Harland(ds)の3人がボディに遊びに来てくれました!こちらはもうすっかり演奏が終わって楽器も片付けてしまっていたためセッションにはなりませんでしたが、なんとも豪華な顔ぶれです。そこにGeneさんも加わると、なんだかNYにいるようです。

実は2009年の夏に同じBody&Soulの企画でReuben Rogers,Eric HarlandにTaylor Eigsti(p)のトリオに僕と好朗くんがフロントでLiveをやらせてもらったことがありました。その時のことはこのHPの「Past BBS」の2009年8月の所に書いてありますが、今思い出しても身震いするくらい、もの凄く刺激的で恐ろしくて楽しくて,,,自分にとってとても大切な特別な経験でした。Reubenはその時のことをちゃんと憶えていてくれて、名前も憶えていてくれました。とても嬉しかった。

それ以外にも今日は横山和明(ds)くんや須川崇志(b)くんも遊びに来てくれて、昨日同様、ミュージシャンが集まるお店をとても嬉しく思いました。

昨日も今日も、そこに自分が居れることをとても幸運に感じました。いつまでもこんな素晴らしいミュージシャンたちと一緒に演奏できるように、もっともっと精進しなければ、と強く感じました。

謹賀新年

2013年01月03日 木曜日 17:44 by "kazkondo"

明けましておめでとうございます。

なんと久しぶりの書き込みでしょう。

TwitterやFacebookにちょこちょこ書いてしまうとどうもこちらに書くのが億劫になってしまいます。

でも本当はTwitterやFacebookの書き込みは流れてしまって後で読み返せなくなるんですよね。

というわけで、今年こそこのBlogにちょこちょこ書いていこう!と思っています。

でもはたして読んでいただける人がいるのかどうか。。。あまりの更新のなさですから仕方がないですね。

 

さて、今年の仕事初めは、1月1日愛知県岡崎市での岡崎市新年交礼会での演奏でした。

守屋純子(p)セクステット<近藤和彦(as) 納浩一(b) 岡崎好朗(tp) 片岡雄三(tb)小山太郎(ds)>(写真左から)写真は小山太郎氏より。

どうでしょう?日の丸に金屏風。ジャズを演奏してるようには見えませんよね。3000人入る岡崎市武道館にほぼ一杯の皆さまの前での演奏でした。市の新年恒例会に毎年これだけ沢山の市民の方が集まるのは今時全国でも大変珍しいのではないでしょうか?メインはもちろん我々ではなく、演奏はあくまで「アトラクション」。ですから控え室にも「アトラクション控え室」と。なんとなくマジックショーや着ぐるみキャラクターみたいな。。。いえいえ、こんなおめでたい場で演奏させていただけるだけで光栄です!

午前7:30からサウンドチェック&リハーサルで10:00から本番。というわけで大晦日のうちに岡崎市に前のりし、メンバーで軽く飲んだ後はビジネスホテルでの年明け。これもまた人生の1ページですね。しみじみと改めて、これまでのこと、これからのこと、いろいろ一人で考えながらの年明けができました。

演奏を終えてそのまま帰京し、その足で毎年元日の恒例行事としている明治神宮へ初詣とご祈願に行ってきました。

ちょっとボケてしまいました。。。毎年、最初にこの大太鼓を叩いてご祈願して最後に神楽倭の舞を見て、背筋を伸ばして新年が始まります。

まあ、毎年元気にそれができること自体が嬉しいことなんです。

こうして始まった2013年ももう3日目。

今年の目標は2枚目のアルバムを作ることです。

まだ何も計画していませんが、できれば今年後半にレコーディングしたいと思っています、、、が、あくまで目標です。それまでに曲を書かなきゃ。。。焦らずじっくり考えます。

もちろん1回1回の演奏を一番大切にしたいと思います。

今年も1音1音、丁寧に心を込めて、音楽を創っていこうと思います。

本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

2013年1月3日

近藤 和彦

 

NNH@Shingapore

2012年04月01日 日曜日 5:39 by "kazkondo"

またまた久しぶりのBlogです。

少し時間が経ってしまいましたが3月16日に小曽根真&NoNameHorsesでシンガポールのMosaic Music Festivalで演奏をしてきました。このフェスは10日間の間に世界中からいろいろなジャンルの音楽家が毎日日替わりでコンサートをしたり、いろいろな会場での演奏があったり、ワークショップがあったりと、音楽テンコ盛りなイベントです。

一昨年小曽根さんはソロでこのフェスに招かれて高い評価を得て、再演のお話が来て、ソロやトリオではなくNNHでと強くプッシュしていただいたようです。BigBandはメンバーだけでも人数が多いのですが、NNHは音響チーム、照明チームも大切なバンドの一部なのです。とはいえ今回は音響さんチームのみの参加でした。それにしても20名くらいの大所帯。旅費だけでも凄い金額です。BigBandで特に海外公演をするというのは本当に喚ぶほうも喚ばれるほうも大変な苦労を乗り越えなくてはなりません。あ、これはあくまでリーダーの小曽根さんや主宰の方、現地や小曽根さんのスタッフの皆さんのことです。僕らメンバーはその大変な事をある程度理解しつつ、、、いや、あまりわかってはいないか、とにかく僕らは演奏することに集中できるようにとても気遣われています。NNHでの海外公演はこれで4回目ですが、毎回本当に小曽根さん、スタッフの皆さんに感謝しています。

しかも今回は16日の本番の前日に現地でリハーサルもやらせていただけました。ですからほとんどのメンバーは14日にシンガポールに入ったのですが、僕とTpの奥村くんは14日に熱帯Jazz楽団のコンサートが随分前から決まっていたので、コンサートが終わってから深夜の便でしかも羽田発で移動させて頂きました。これはほんとに楽でした!深夜の羽田は混んでいないし朝7時に到着したシンガポールの空港も混んでいないし。

シンガポール空港はものすごく綺麗で、中でもバタフライガーデンという所にはなんと蝶がいるんです。空港の建物内でですよ!

現地スタッフさんに迎えに来ていただき7:30に無事ホテルに。朝ご飯食べてシャワー浴びて早速外に探索。しかし、東京との温度差約25℃。暑いけどなんだか気持ちがよかったです。

全くわからないけど適当に歩いたら、ありました!しかも両方見える。シンガポールといえば、

で、昼にホテルに戻りもう一度シャワー浴びて、さてリハーサルへ。Esplanade Mallという、巨大な建物の中に翌日本番をやるコンサートホールや劇場、小ホールなど沢山のスペースが入っている場所へ。ホテルから徒歩8分。その中のダンススタジオみたいなスペースでリハをやらせてもらいました。

久しぶりのNNH、でもずっとやってきたような安心感。相変わらず曲は難しいけど、でもなんだか安心する。またこのバンドでこのメンバーで音が出せる喜びというか、帰ってきたなぁ、みたいな気持ち。不思議です。

一通りのリハーサルの後、この夜はみんなで食事会!というのも昨夜は僕と奥村とエリックが遅れて到着し、明日本番が終わってそのまま帰国するメンバーもいるので、全員揃うのはこの夜だけなのです。というわけで全員でバスでちょっと離れた場所のシンガポール料理?中華かな?でも看板には日本語で「ちゃんこ鍋」って書いてる。でもまあ、とにかく美味しかった!名物のチリクラブも食べれたし。

そしてバスで帰る途中、この人、途中で降りてフラフラとチャイナタウンの街に消えていきました。変な人だ。でも誰も心配しないってのも慣れたものだ。さいなら〜。

この後どこからかワインを買ってきて中川英二郎くんの部屋で3人で飲んだのだけれど、シンガポールという国は食べ物が安くて美味しいのに、アルコールがめちゃ高いのです。日本のコンビニで売ってる1000円くらいのワインがなんとS$35くらい。つまり3倍以上。もっとすごいのはウイスキー。どうもアルコールの度数により税金が変わるようで、度数の高いハードリカーはめちゃ高い。

そして翌コンサート当日。お昼に、どうしても食べたかった名物チキンライスを食べに、シンガポールスリングで有名なラッフルズホテルのバーの下にあるエンパイアカフェというレストランに。ちょっと高かったけど、これがめちゃウマ!でも街中のフードコートの6倍くらいの値段。でも美味いから満足です。雰囲気もバッチリだし。

で、会場へ。なんと立派なホールでしょう。テンション上がります。

本番の演奏、凄かった!やはりすごいバンドです。っていうか小曽根さん凄すぎ!信之介もすげ〜!単独コンサートでしたが、もっとずっと演奏していたかった。終わった後はスタンディングオベーション。アンコールは客席乱入で吹きまくりで、盛り上がりました!

で、打ち上げ。なんだかこの写真、江古田辺りで飲んでるみたいです。

実は今回、あっちゃんこと池田篤さんが病気で参加できなくなり急遽代役を頼みました。ここからは自分がFacebookに書いた文章をそのまま載せます。

「No Name Horsesのシンガポール公演から帰国しました。三木俊雄さんも書いていますが、このバンドはいろいろな意味で、そしていろいろな部分でお互いの信頼関係がものすごく強いチームです。今回はあっちゃん(池田篤さん)が参加できなくなりその代役に小曽根さんと二人で話し合い佐々木はるかちゃんという昨年国立音楽大学を卒業したいわば新人プレイヤーにお願いしました。とはいえ彼女はあっちゃんのお弟子でもあり近年僕もレッスンしていて小曽根さんからの信頼もあります。もちろん他に素晴らしいアルトプレイヤーはたくさんいますが、今回はほんとに急なこと。彼女に実際に依頼したのは公演の10日くらい前。その間にあの難解な譜面を充分に練習してもらい、そして最も重要なことは我々のチームの一員にならなければならないこと。そこに存在する信頼関係に入るのは間違えずに譜面を吹くことよりも大変だと思います。その点で僕も真さんも考えは一緒で他のメンバーもそれを信じてくれました。そして結果は大成功。見事に彼女はその大役をやってのけてくれました。しかもこのバンドにはよくあることですが、本人には知らせず本番でいりなりソロに引っ張り出されましたがそれも見事にクリア。これで彼女は我々のチームのひとりになりました。
ジャズという音楽をやる場合、BigBandをはじめラージアンサンブルのバンドは人数こそ多いですがコンボ編成と同じくらいそのひとりひとりが重要な役目を担っています。彼女のお陰で今回はいつも通りの我々の演奏ができました。いえ、彼女の頑張りのお陰で普段どおりそれぞれが自分にそして音楽に集中することができたと言ったほうがいいかもしれません。
今回の公演でまたひとつチームの結束は固くなりました。そしてバンドはまたひとつ先に進んだと感じました。」

大人数のバンドを長くやっていると、ある程度くっついたり離れたりしながらそれぞれの人が自分の居場所と周りの人との距離感というか関係を作るものですが、NNHもやっとそれぞれの居場所が落ち着いたような気がします。そんな時のあっちゃんの欠席に、バンドは動じずみんなで静かにしかし力強くカバーできたと思います。バンドの力が強くなったと感じました。

今回もまた沢山の素晴らしい体験ができました。先にも書きましたが、小曽根さんをはじめ、スタッフの皆さん、現地Mosaic Music Festivalのスタッフの皆さん、そしてお越しくださった沢山のお客さまに心より感謝いたします。

あっちゃんの代役を務めてくれた彼女を見て、自分がもしかして薄れていたかもしれない謙虚さや直向きさを感じました。

常に新人のような気持ちを忘れず頑張ります!

シンガポールには必ずやまた訪れますよ。大好きな国です。

 

引っ越し

2012年01月30日 月曜日 15:41 by "kazkondo"

といっても自分が引っ越しするわけではありません。

子どもの頃は友達が親の仕事で遠くに引っ越したり、大学卒業する頃は就職や地元に帰るのに引っ越したりして、仲良しだった友達と離れることは何度かありました。

ところが大人になると、というか僕のような音楽の仕事をしていると東京を拠点にしている音楽家は海外にでも行かない限りはほとんどの人が東京近郊にいて引っ越したとしても遠くに離ればなれになるなんてことはあまりありません。会社に勤めてる人は転勤がありますが音楽家は自分の活動拠点を動かさない限りは少し郊外に引っ越したとしても仕事場では会えるわけですから”お別れ”にはならないんです。

しかも僕は学生時代からずっと音楽の仕事しかしてこなかったので卒業してから音楽家、もしくは音楽業界関係の人以外と、知り合うことはあっても友達と呼べるような関係になることはありませんでした。

彼らと知り合ってもう何年経つだろう。といっても最初はたまたまひとりでふらっと入ったレストランのオーナーシェフとその奥さんのマダム。そこの料理と雰囲気がなんだかとても気に入ってそれからカミさん連れてちょくちょく行くようになり、そのうち話しをするようになり、といったって常連客とお店の人というだけの関係。ここまではよくあることですよね。

そのシェフは中野でイタリアンレストランを多いときは3軒、4軒だったか?を経営するベテランシェフで、味とその人柄で多くのファンがいました。

そう、僕が3年前からイタリアワインの新酒ノヴェッロの解禁祝いライブをやらせていただいている中野ジョヴァンニの赤坂夫妻です。

シェフはランチタイムとジョヴァンニが休みの日は自宅を改造したイサオキッチンという名で住宅地でレストランをやっていましたが予約制だしなんとなく敷居が高そうでそちらには行かずジョヴァンニに通っていたのですが、ある時ちょっとした記念にそちらを予約してランチを食べに行きました。住宅街の普通の民家の横に茂った樹のトンネルがありその奥がレストランスペースになっていて、テラス席と屋内と。テラスの奥には手作りのピザ窯。テラスの大きなテーブルの上も樹が茂っています。いっぱつでこの空間、ここが気に入ってしまいました。たぶん誰でもここを見たらなんて素敵なんだろうと感じるでしょう。でもランチにコースを食べるのはやはり贅沢なわけで、それからももっぱらジョヴァンニ通いでイサオキッチンには行きませんでした。

それから暫くしてある日「イサオキッチンでピザパーティーやるけど来ませんか?仲間内しか来ないから」と誘われカミさんと出かけました。実はイサオキッチンは家から歩いて20分くらいの近所でした。「そういえばCD出たんだっけ?ついでに何枚か持ってきてよ」って言われ5枚だけ持って行きました。着くとすでに何組か家族やカップルの方が来ていてそれぞれ紹介され、次々とピザを焼いてくれてワインを飲み、しばらくして人もわりと集まった頃「では改めて、今日は近藤さんのCD発売記念ピザパーティーにようこそ。思う存分飲んだり食ったりしてください。CD買うのも忘れずにね。」って。何のことやらわからなかったけど実はその日が僕のCD発売日で、それを知ってのサプライズパーティー。しかも自分たちの仲間や常連さんを集めてくれて。集まった人たちもその時に趣旨を知ったようでした。

涙出そうでした。嬉しかった。

集まった人たちもそれぞれ初めて会う方達も多いらしく、職業も画家やデザイナー、飲食店やってる人や怪しい会社の社長、など様々です。でもみなシェフとマダムが大好きな人たち。その仲間に入れてくれた、俺たちの仲間だよって、言葉はなかったけど迎え入れてくれたことが嬉しかった。「このオヤジ(シェフは僕より10歳くらい年上なのに酔っぱらうと僕をオヤジと呼びます。ってかこの時からですが)はただの酔っぱらいじゃなくてサックス吹けるんだよ。そこそこいい仕事してるみたい。」とみんなに紹介してくれました。

それからというもの、イサオキッチンには度々、なんてものじゃなくしょっちゅうお邪魔するようになりました。ジョバンニは若いシェフに任せイサオキッチンをメインにやり始めてからは、「終わってからおいでよ」とよく誘っていただき、僕がライブがある日でもお店が終わってからだからちょうどいい時間になるわけです。で、夜中に贅沢にもシェフの料理やまかないなどをいただきワインをいただく。明け方まで飲むことも何度もありました。

お互いお休みの日などは違う店に飲みに行くことも増え、多いときは週に3日くらい、それ以上かな、食事したり飲みに行ったりしてました。なんだかもう家族のような兄弟のような。僕のライブにも来てくれたり、僕が田舎に用事があって帰るときにも一緒に行ったり。

シェフは鹿児島出身で東京で自分の手で店を出し店を増やし自宅レストランをやり料理教室を開き、僕は人生の先輩としてとても尊敬していました。シェフも音楽一筋でやってきた僕をなにか認めてくれていたのでしょう。

シェフはひとつ満足すると苦労して成し遂げたものでもそれを手放してゼロから次のことにチャレンジするような人です。だからこそなのでしょう。ある時「鹿児島の実家、使ってないからそこでやろうと思うんだよね」って。2年ちょっとくらい前だったかな、話されてその時はへぇ〜ってな感じで、離れる実感なんてほとんどなかった。

離れて数十年経つ自分の故郷の田舎で、自分で野菜を作りながらヤギを育てそれでチーズを作り地元の食材で生ハムや薫製を作り自分のやりたい料理を自分のペースで出す、料理人としては最終的に行き着く目的地なのかもしれませんね。

先日、ついに赤坂夫妻は引っ越していきました。車で京都やら広島やら、温泉入りながらシェフ仲間の各地のお店に寄ってのんびり鹿児島まで行くそうです。夜中に出発だというので昼に会いに行った時にはあの素敵な空間のイサオキッチンももうなにも無くなっていてただの木造の古い民家、ここにあの空間があったなんて信じられない。シェフとマダムのセンスの良さ、そして二人で苦労されてあの空間を造り上げていたんだと、初めてそこを訪れたときよりももっと強く感動しました。

お二人のお陰でたくさんのことを学びましたし、たくさんの人と出会いました。そしてたくさんの料理とワインを共にさせていただきました。人生も折り返し点くらいになってこんなに自然に心から友達だと思える人に出会えるとは思ってもいなかった。しかもお互いの夫婦ともにそう思えるなんて。だからなおさら、この別れは辛いです。ま、死んじゃうわけじゃないからまた会えるんですけどね。

もちろんシェフとマダムの新しい門出ですから笑顔でお別れしました。頑張って欲しいです。僕も次に会った時に恥ずかしくない仕事ぶりでいなければいけません。頑張らなきゃ。

夜中1時に出発するというのでポットいっぱいの熱いコーヒーを差し入れしてがっつり握手して見送りました。

赤坂シェフ、マダム高子さん、頑張ってくださいね。そしてたくさんありがとうございました。

「CD発売記念ピザパーティー」とはまだ知らずの盛り上がる前

 

左:夜な夜な繰り返された飲み会。ある日の「パエリア焼くから食べに来いの会」で焼酎飲むシェフ

右:「僕と犬の誕生会」マダム手作りのケーキに「我ながらオイシそうにできちゃった〜」のマダム

 

そして別れの日。また近いうちにね。

 

 

 

 

 

 

謹賀新年

2012年01月01日 日曜日 21:22 by "kazkondo"

皆さま、明けましておめでとうございます。

昨年もたくさんのご声援ありがとうございました。

今年はより一層、一音一音心を込めて演奏することを常に心掛けて、より良い音楽ができるよう日々精進して参りたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

本年が皆さまにとって素晴らしい年となりますようお祈りしています。

 

2012年1月1日

近藤和彦

 

あ、そういえば私、今年は年男でした。頑張りマス。

VJO

2011年12月18日 日曜日 3:57 by "kazkondo"

今年もまたNYからVanguard Jazz Orchestraの皆さんが来日しました。
僕が最も影響を受け最も尊敬する師匠Dick Oatts氏が長年リードアルトを務めるバンドです。
今僕がこうしてなんとか楽器でお仕事できているのはこの方にレッスンを受けたお陰と言っても過言ではありません。

今回はその師匠が仕事の都合でライブ当日にしか来日できないということで、当日のリハーサルともしも天候などで飛行機が遅れたり飛ばなかった時のためのスタンバイ要員として師匠のトラ(代役)を頼まれました。
そうです、リハーサルとはいえあのバンドの中で吹いてしまいました!
いつものレパートリーはもちろん彼らはリハをやる必要はないのですが今回は新曲(というか昔Thad Jonesが書いたけれどやっていなかった曲らしいですが)が2、3曲あり、サウンドチェックとそれらの曲、それと今回はTpセクションもリードを含め2人トラだったのでTpセクションがやっておきたい曲を部分的にやりました。
ひとりひとりのマイクチェックのあとは我々日本のバンドでもやっているようにセクションだけでバランスをとるためのチェックを。これが楽しかった。VJOのサックスセクションの中で音を出せるんです!
リハトラとはいえフルートもソプラノも容赦なく出てきますし新曲のサックスソリとか木管ソリとか、、、
そして多分僕のため、僕がどういうプレイをするのかをみるためだと思いますが、というか思い出に1曲どうぞ的かな?普段Dick OattsフィーチャーのレパートリーのAlone Togetherのソロパートを吹かせてもらいました!
いやぁ、リハだからあまり緊張はしませんでしたが、楽しかったな。
CDなどで聴いてる時はよくわからなかったけど実際はソロのチェンジがむちゃくちゃ難しくリハーモナイズされていまして結構大体な感じでしかできませんでしたが、なんというか、見えるというか聴こえるというか。
楽しかった!リハが終わってピアノのMichael Weissさんに「あのチェンジすごく難しいのによく吹いていたよ。」と言われ嬉しかったです。ピアニストに言われると嬉しいですね。それとやはりソロを吹くと他のメンバーも少し安心するようでなんとなく空気が変わるのを感じました。

あいにく僕の譜面の最後のページが無くて最後の最後で途中で終わってしまいました。

ソロじゃなくアンサンブルの部分でも、やはりこの”見えるというか聴こえるというか”な感じが常にあり、これがとても大切なんだと思いました。
音量感や音色、そしてタイム感、とても勉強になりました。
たった2時間の単なるリハでしたが、本当に素晴らしい経験をさせてもらいました。
チャンスをくれた宮嶋みぎわさん、リーダーのダグラスさん、ありがとうございました。

本番前には無事師匠も空港から直接ですが到着し、お役御免となって、同じくTpのTerell Staffordのトラでスタンバイしていた岡崎好朗くんとお酒飲みながら本番の演奏を楽しませていただきました。
酒飲んで聴くのは楽しいけど、でもやっぱり演奏したかったな。

それと、以前Duke Ellington Orchにトラで参加したときも思ったのですが、昔から使っているらしきぼろぼろの譜面にワクワクドキドキしますね。もしかしてサド=メルの頃からの譜面?なんてのもあるし。

子どもの頃からの憧れのバンドに参加してレコードやCDで聴いていた曲の本物の譜面をそのバンドで吹けるなんて!だって今目の前にある譜面はサド=メルの頃からバンガードで使われ、たくさんのジャズフェスやコンサートで使われ、あんな人やこんな人も吹いた譜面なんですから。そりゃ興奮します。なんてことを思っていて出遅れたり間違えたりしてしまいました。。。

翌日はオフということで、昼は遠慮して夜になってからコンタクトをとり宿泊しているホテルで師匠とディナーをとりながらいろいろと聞きたかったことを質問攻めにしてきました。いえ、、、ほんとは、ひとつ聞くとそれについてドバーっとたくさんのお話をしていただけるので、ありがたい説教を聞きに行ったような感覚です。
音楽にはとても真面目な人なので、気軽にYeah~~~!なんて感じじゃないんですよね。
でもそれは僕にとってはありがたいと思っています。やはり師弟関係というのはある程度の厳しさがあるほうが本物なんじゃないかと思っていますので。
もちろん普通に会話もHugもしますが、他の外人プレイヤーの知り合いとはなんだか違うのです。
嫌われてるだけだったりして。。。

あ〜こんなバンドで仕事したい、あ〜こんな風に吹きたい、と、幾つになってもミーハーな数日間でした。

 

 

鳥取JAZZ

2011年11月07日 月曜日 1:36 by "kazkondo"

今年から始まった鳥取JAZZというイベントに参加させていただきました。

いまや日本各地で開催される町をあげてのジャズストリート。多いのは週末に昼夜を通し町のいろいろな場所、広場やお店などでプロ、アマたくさんのバンドが演奏するというパターン。

ところがこの鳥取JAZZはまず期間がまる2週間と長く、演奏だけではなくクリニックやアート展、写真展など盛りだくさんです。

これを仕切っているのが長年お世話になっているPf菊池ひみこさん。

ひみこさんはばりばりにライブやスタジオで活躍されている超ベテランの素晴らしいピアニストですが、十数年前に旦那さんのギタリスト松本正嗣さんのご実家がある鳥取に活動の拠点を移され鳥取を中心に活動されています。70年代にはアフロヘアーでギンギンに弾いていました。かっちょよかったですよ。もちろんたくさんのレコードを出されています。松本さんもスタジオやシャープス&フラッツなどにも在籍していた素晴らしいギタリストです。

そのひみこさんが代表のジャズストリートですからもちろんご自身もたくさんの開場でプレイしなければならず、それをやりながらの裏方仕事、例えば弁当の手配から会場のことなど、本当に大変そうでした。

演奏は、1日目の4日は、ホールでのコンサート。いわばこの2週間の目玉イベント。「Tottori Swingin’ Session ~Jazz meets Drawing Art~」というタイトルで、菊池ひみこ(p),エリック・ミヤシロ(tp),近藤和彦(sax),松本正嗣(gt),斎藤誠(b),市原康(ds)というメンバーに、1曲だけ市原さんのトリオとして翌日演奏がある福田重男(p)さん、森泰人(b)さんも参加という豪華なメンバーに、演奏中に造形作家の徳持耕一郎さんが即興描写をしている絵をステージ後ろに映すというもの。この徳持耕一郎さんという方がほんとに素晴らしかった。今回は絵だけでしたが、作品にはその線で描いたものを鉄筋で立体にするのですが、ラインだけでできるのでまるで絵が空中にあるように見えるのです。言葉ではわかりにくいと思いますのでhttp://www.hal.ne.jp/saurs/で見てみてください。

写真は実際に演奏中に描いていただいたものです。このような絵を次々と描いていきます。

徳持さんにいろいろお話を伺ったのですが、演奏中に描くというのは音楽を聴いていてここだという瞬間がありそれを即興でざっくりと描くそうです。写真と同じような感覚なのでしょうか。それと、どこから描き始めるのですかと尋ねたのですがほぼ目もとからだそうで、人の特徴は目元にあるそうです。それと指にも特徴が出るとのこと。興味深いですね。ステージでは描いている手元をビデオカメラで撮りそれを後ろのスクリーンに映すので描いているムービーを見ているかのような不思議な感覚でした。

そして2日目の5日は、まずわらべ館という子供のための施設で「子どものためのジャズ・ワークショップ&コンサート」。昨日の菊池ひみこ6の演奏とひみこさんが指導している子どもたちの合唱団のコラボです。この子ども合唱団がまたすごい。指導者がひみこさんなだけに普通の歌は歌いません。まず”セサミストリートのテーマ”、まあこれは子どもらしい曲ですがもちろん全部英語です。そして驚いたのは”チュニジアの夜”。チャカ・カーン・バージョンをそのまま歌うんです。しかもこちらももちろん英語で。冒頭のルバートの部分は何人かの子のソロ。

リズム隊はベテランスタジオミュージシャンで間奏をエリックと僕で吹くのですから豪華ですよね。チャカ・カーン・バージョンということで例のパーカーのフェイマスブレイクをすごい久しぶりに吹きました(汗)。

そして最後はいろいろな楽器を持参して見に来ていた子どもたちが加わってのC Jam Blues。タンバリンやカスタネットでリズムで参加する子もいればリコーダーやピアニカでメロディーで参加する子もいて、これはいい経験になりますよね。トランペットやサックスで子どもたちが参加することはあっても、特別な楽器じゃない家にある身近な楽器でジャズの演奏に加わるわけですから。

その後場所を移して今度は楽器別のクリニック。20人近い方が集まってくださり熱心に聴講してくれました。皆さんの熱心ぶりに休憩もとらず2時間30分ぶっ続けで盛り上がりました。(盛り上がったと思っているのは僕だけかもしれません。。。)

そして市原康さんトリオが演奏しているアフターアワーズへ。ここはひみこさんの旦那さんの松本さんの経営するライブハウスで僕のカルテットでもレコ発ツアーの時に出演しました。それ以外にも何度も演奏しています。1階は「日の丸温泉」といって普通の銭湯のようですが天然温泉で源泉がとても熱いので湧かさずそのままのお湯だそう。めちゃ熱いんです。今回は入りませんでしたが以前入ったことがあります。正確にはこのお風呂屋さんがもともと松本さんの実家で十数年前にその2階にライブハウスを作り、それを機に松本さんとひみこさんは鳥取に活動拠点を移した、ということです。

アンコールで2曲参加させていただきました。スウェーデン在住のベースの森さん、素晴らしかったです。もちろん福田さん、市原さんもいつものように素晴らしかった。

このアフターアワーズは食べ物がめちゃ美味いのでいつも思わず食べすぎ飲みすぎしてしまいます。今回も2日間たーくさん飲ませていただきました。ご馳走さまでした。

今回はすれ違いでしたがNYで活躍しているジャズフォトグラファーの常盤武彦氏のフォト&トークセッションも行われていました。久々に会えるかもと思っていたけど会えなかったのが残念。

盛りだくさんの鳥取JAZZ、これから長く続いて欲しいです。頑張ってください。

ひみこさん、松本さん、実行委員のスタッフの皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。

そしてまた来年も喚ばれるといいなぁ。

エリック氏リクエスト超巨大特製ハンバーグと僕のリクエスト大盛りバケツ状態特製サラダで打ち上げです。最後はひみこさん、福田さんの3人で4時過ぎまで飲んでしまいました。。。

NNH

2011年11月01日 火曜日 2:08 by "kazkondo"

10月15日からNo Name Horsesのツアーが始まりました。

今回のお題は「ラプソディー・イン・ブルー」。でも新譜はベイシーやサドメルなどのカバー。

でもこれだけでは結局オリジナル曲がないことになってしまうので、1部はオリジナルとカバーを織り交ぜて、2部は30分以上のラプソディ1曲という構成。

ベイシーやサドメルのカバーといったってこのバンドが普通にやるわけはありません。カバーなのに基本はコンボの考え方なんです。まったく気を抜けません。

そしてラプソディーも題材はラプソディーですが小曽根さんの超オリジナル斬新なアレンジで聴いたことがないラプソディー。僕はアルトの他にフルートやピッコロも出て来るのですが、あの冒頭のクラリネット役じゃなくてよかったです。あれ毎回やると自命が縮まりますよ。でも毎回完璧にこなす岡崎正典くんはほんとうに素晴らしい。クラだけではなくもちろんテナーもここのところ音も内容も本当に素晴らしいです。

このバンド、毎回感じますが、小曽根さんはもちろんですが、全てのメンバーのソロが凄くて、自分が毎回それを聴けることがとてもラッキーだと思います。でもその分自分にもプレッシャーはかかるわけですが。

ツアーも残すところあと1本。最後まで気合い入れてガンバリマス!

 

在来線移動。ビッグバンドの移動は荷物や楽器が多くて大変なんです。

と、札幌から函館へ移動はプロペラ機。なんだかわくわくしますなぁ。

 

(左)そして夜は日々楽しい宴。でも移動が早いスタッフの皆さんとはあまり一緒に飲めません。なので一緒になると盛り上がるのです。この方々、こう見えても凄い人たちなんですよ。奥から照明の岡田さん、調律の曽我さん、音響の伊藤さん。この方々のお陰でコンサートができるわけです。本当に感謝しています。でも伊藤さん笑いすぎ。

(右)ステージではあんなに凄いプレイをするのに。。。tb片岡雄三氏とts岡崎正典氏、「先に帰りま〜す!」のポーズ。

葡萄棚の下

2011年11月01日 火曜日 1:15 by "kazkondo"

10月8、9日の2日間、立川の葡萄園の葡萄棚の下でBass上村信氏と演奏しました。

Art in Farmという活動をされている人たちからの依頼でした。

2日とも天気に恵まれ葡萄棚の上には月もありとても幻想的な空間での演奏で、たくさんの虫の声のとの共演も非日常的でとても楽しかったです。お越しくださったお客様は2日で約200人。ベースとサックスのデュオというマニアックな編成にもかかわらず、皆さん熱心に聴いていただけて本当に嬉しかったです。

せっかくのお客様のアンコールの声を司会者が強引に自分たちの話しをして断ち切ってしまい残念でした。お客様には申し訳なく思っています。しかも「CDが2500円とは高いけど記念に買ってあげて」などととびっくりするようなことを言われたこともとても残念な気持ち。せっかくお客様も我々演奏者も気持ちいい夜だったのに。

悪気はないのでしょうが人前で話す時には言葉やタイミングは重要ですよね。自分が気をつけようと思いました。

なんにせよいい演奏といいお客様で満足な夜でした。

 

 

災難

2011年11月01日 火曜日 0:39 by "kazkondo"

なんだか慌ただしい日々が続きブログを1ヶ月以上も空けてしまいました。

前回のブログ「熱帯」は実は新幹線の中で書いたものです。大阪に向かう新幹線、そうです、あの台風で11時間半も閉じ込められ結局大阪に行けなかった日です。

時間的には熱海で停車してる時に書いたようですね。

あの日は昼12:10の新幹線に乗り、まあ1、2時間くらい遅れても大阪には行けるだろうと軽い気持ちでした。で、まず熱海に着いて先で強風のため停車するとのこと。1時間くらい停車した後動き始めて三島に着いたら先が強風と停電でしばらく停車するとのこと。待つこと4時間、「この列車はこれから上りホームに入り東京行きのこだま号になります」というアナウンス。???ってことは大阪には行けないということ?その後ちょろちょろっと動き始めたと思ったら急に電気も消え停車。「停電区域に入っちゃいました〜」とのなんとも情けないアナウンス。そこから1時間くらい雨風の中停電したまま待ち、やっと動いて三島の上りホームに。「この列車はこれから東京行きこだま号になります。この先の運転は見合わせ、復旧のめどはたっていません」???じゃ東京にも戻れないってことか?そしてまた1、2時間経ちやっと動いて小田原へ。小田原からはやはり折り返して東京に戻る人がどっと乗り込んできてお盆のときのような混雑に。指定席は解除され全てが自由席になったので荷物や楽器をそのままにして外に買い物に行くこともできずただ待つのみ。そこからまた4、5時間。やっと動き始めついに新横浜まで帰ってきて次は品川。時間は夜10時半。0時までには家に帰れそうだと思ったのもつかの間、品川駅目前でまたもや停車。強風で飛んできたアルミの板か何かが車輪に挟まったとのことでだめ押しの1時間停車。結局東京駅に23:40着。ちょうど11時間半かけて三島に行って戻ってきました。

おかげで大阪でのライブには行けず、楽しみにしてくださっていたお客様には本当にご迷惑をおかけしました。

そしてそれから2週間後、大学で教えた後くたくたで帰ろうと夜9時に大雨の中車に。いつもテナーとアルトを持っていくので荷物も含めるとけっこうな量なんです。いつもは楽器を積んでそのまま鞄を持ったまま乗り込むのですが、大雨だったのでまず助手席に鞄を入れドアを閉め楽器を積んでさて乗り込もうとドアに手をかけた途端ドアロックがカシャっと。最近の車ってキーを持っていればリモコンで操作しなくてもドアハンドルに触るだけでロックが開いたり閉まったりするんです。おいおい、と思いもう一度ドアに触れてもなんとびくともしません。血の気が引きます。なわけないでしょ、って思っても作動しません。キーは助手席の鞄の中です。理由はわかりませんが、とにかく財布も何もかもが鞄の中で車は開きません。救いは携帯だけ持っていました。でもこれまた電池はほとんど残ってなくてどこかに1回電話したら多分終わりの状況。普通はJAFを呼びますが最近のそういう電気制御されてる車の鍵がJAFで開くとは限りません。いろいろ考えた末、家にいる奥さんに電話をして家から電車でスペアーキーを持ってきてもらえるようお願いしました。大雨のなか1時間半。寒かった。。。小銭もないので温かいものも買えずにただじっと待つのみ。

まあ11時間半の缶詰にくらべれば1時間半なんてあっという間でしたが。

なんともついてないことが続きました。

 

 

熱帯

2011年09月21日 水曜日 12:45 by "kazkondo"

先日、熱帯JAZZ楽団の所沢と神戸のコンサートがありました。
お越しくださった皆さま、ありがとうございました。
例年夏少し前にCDをリリースし、東京と大阪、もしくは神戸でその発売記念ライブをやってきましたが、今年は東京ではなく埼玉の所沢でした。
とはいえ電車でも車でもわりと近いので関西の方でいえば大阪と神戸くらいの感覚でしょうか。
所沢のホールは大きくて綺麗でなんの不満ももちろんありません。でもやはり都内でやりたい気もします。
たまには横浜なんかもいいですね。熱帯はイベントでは横浜でも演奏したことはありますが、ホールでの単独コンサートは1枚目のアルバムのライブ録音以来やってないと思います。
今回のコンサートでは、今年初めに皆さまにお願いした楽曲人気投票の結果がベストアルバムの選曲にも反映され、僕の書いたヘンテコなWalk,don’t runもセットリストに選ばれました。
CDには入ってるけど滅多にやらない曲の一曲になるかもと思っていましたのでとても嬉しいです。
たくさんの方々の応援、ありがとうごさいました。
まあ、これでまた当分は演奏されないかもしれません。。。

これからも熱帯はペースを保ってコンスタントに活動を続けて、永く皆さまに楽しんでいただけるよう、そして自分たちも楽しめるよう頑張っていきます。
これからも応援よろしくお願いします。
写真は神戸国際会館、本番前にステージ後ろからの光景です。大きいホールでしょ。そして神保さんのドラムがかっちょいい!

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お別れ

2011年09月17日 土曜日 3:39 by "kazkondo"

ここ1ヶ月くらいで沢山の方とお別れしました。

立て続けにこれほど沢山の人と、しかもとても近しい人とのお別れが重なり、ここにこうして書くまでに少し時間がかかりました。

ひとりはとあるミュージシャンのお母様。直接お会いしたことはなかったけれど、そのミュージシャンの方とは長いおつき合いだし日ごろ大変お世話になっているので、告別式に参列させていただきました。普段元気いっぱいなやんちゃ炸裂のその先輩ミュージシャンも家族や亡くなられたお母様の前ではひとりの子供に。その方は何年もの間日本を代表する素晴らしい音楽家ですが、幼少期にお母様の影響で音楽に目覚めたことを知りました。いわばお母様が日本の音楽界のある部分を発展させるきっかけを作ったのです。そんなことを思いながら、感謝をしつつお別れをしました。

そしてひとりは年齢は少しだけ下だけど同世代の同じサックス奏者、臼庭潤。熱帯のトラや単発サポート、レコーディング仕事などいろいろ誘いました。家がわりと近かったので車に乗せて一緒に仕事にいくことも何度もありました。お通夜も告別式にも参列しましたが、来ているミュージシャンの幅広いこと。とても幅広く活躍していたことに改めて感心しました。自らの命を絶ったことは想像するだけでももの凄い決心だったんだと。。。残された潤の子供をご両親があやす姿に胸が張り裂けそうなくらいやりきれない気持ちになりました。棺の中の潤の顔を見ても実感が湧かなかった。目の前にいる身体には魂が抜けてるということが理解できなかった。式場でずっとかかっていた潤の演奏が本当に素晴らしかった。短かったけどめちゃ太い人生だったんだな。

そして本当に大好きだったドラマー、セシル・モンロー。ドラムも彼の音楽も好きだったけどなんといっても彼の人間が大好きでした。先日告別式に参列させていただいたけれど、実感が湧きません。実際に祭壇のセシルの写真と何百人の人の喪服姿を見ても、未だに信じられない。っていうか、未だに理解できない。でも考えるたびに涙が出てきます。セシルとはいろいろなセッションでも一緒にやったけど、ベースの佐藤慎一氏のバンドでたくさんご一緒させていただきました。中でも、そのバンドのレコーディングで2004年に一緒にNYに行った思い出は強力に身体に残っています(写真がこのサイトのPHOTOSのところにあります。http://www.kazuhikokondo.com/portfolio)。NYに着いたら空港にセシルのお父さん、お姉さんが迎えに来てくれていて、久しぶりにご家族に会ったセシルはまさに子供に戻ってかわいかった。翌日からのレコーディングにも毎日お父さんは遊びに来てくださり、演奏するセシルを見てとても嬉しそうにしていました。セシルもレコーディングには実家から通って久しぶりの家族との時間をとても楽しんでいたようでした。もっともっと一緒にやりたかったしもっともっと沢山音楽のこと聞きたかった。残念でしかたがありません。彼と一緒に演奏できたことは僕の誇りですしとても大切な財産です。しっかりと身体に残しておきます。ありがとうね、セシル。

そしてトロンボーン奏者の望月誠人。年は一つ下で、17、8年前に松岡直也さんのグループで一緒にやっていました。当時はジャズフェスも盛んだったしツアーもやっていたので随分たくさんやりました。その後ちょこちょこ会ってはいたけれど僕はだんだんとポップスの仕事から遠ざかってしまい彼が普段どんな仕事していたのか詳しく知らなかったのですが、亡くなったことを聞いて彼のブログを読んで驚きました。ジャニーズ系のありとあらゆるアイドルやグループのバック演奏だけではなく、バンドリーダーやアレンジ、ストリングスのアレンジなんかもやっていて寝る暇もないくらい忙しかったようです。嵐やTOKIO、V6や20th Century、KinKi Kidsやあややなど、アイドルに疎い僕でも知っている豪華な仕事ぶりです。凄いなあ。。。

実はこれ以外にも亡くなった方がいまして、なにがどうなってるの?というくらい3日に1回は訃報を受け取るといった状況でした。

セシルの場合はほんとに突然の不慮の事故だったので、セシル本人が一番驚き自分の実感がないんじゃないかと思ったので、告別式の前までは受けていた仕事場に彼は来ているような気がして、亡くなって少し後のボディ&ソウルでのウイリアムス浩子さんのライブに勝手を言って数曲参加させていただき会いに行ってきました。告別式が終わって本人もわかったのでしょうか。言葉の表現がいいかわかりませんが、体験したことのない、それは素晴らしい音楽葬でした。

葬式に出ると、自分の時はこんなに沢山の人に来てもらえるんだろうか、なんて考えます。

人は誰も死ぬことだけは決まっています。

もし運命というものがあり、死ぬタイミングも決められているのなら、病気であろうが事故であろうが自らの決断であろうが、それもまた受け入れるしかないのでしょう。

そう考えると死ぬことが怖いことだとはあまり思わなくなります。

でも、その順番が来るまでは自分にできることを全力でやらなければいけません。

誰もが満足してその時を向かえるわけではないでしょう。

無念さが残っていながらいかなければならなかった人のためにもできることを全力でやらなければなりません。

ついにその順番が来たとき、少しくらい満足できるといいなぁ。

先にいってしまった方々に、これまで本当にありがとうと感謝するとともに心からご冥福をお祈りいたします。

目標

2011年09月06日 火曜日 4:38 by "kazkondo"

今日はBlue Noteにミッシェル・ルグランさんを聴きに行ってきました。

御年79歳。素晴らしかった。

数々の名曲を書いたホンモノです。

ジャズがどうだとかなんてレベルではなく、ただ「音楽」として、とても素晴らしいライブだった。

震災や台風、連日の放射能関連被害、そしてなぜか続く近しい人の死。

疲れた心と身体にじわっと沁み入るような優しい音楽だった。

数日前に知り合ったトリオのベーシストのピエールさんに招かれて楽屋に入りステージを降りたミッシェルさんにご挨拶させていただいた。その優しさがそのまま音楽になっているのだと確信。

あの優しいピアノ、僕は好きです。

スーパーテクニックなんて必要ない。テクニックで驚かす音楽なんて心の奥には届かない。ましてや大音量なんて。。。

もちろんネームバリューも手伝っているのだろうけど、雨の月曜日、ピアノトリオで、立ち見が出るほどの集客。そのお客さんたちもじっくりと聴き入っていた。(と信じているが。。。)

派手じゃなくたっていいんだよね。

素晴らしい曲を作ってそれを語りかけるように演奏する。

でも、それには並大抵ではない努力をされているのでしょう。

僕も頑張ろう!

ミッシェルさん、いつまでもお元気でいて欲しい。